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第14講 カスタマーハラスメント対策の実務策①

クレーム対応の新知識と新常識

『企業としてのクレーム客との向き合い方は、時代の潮流に合っているか』合っていないとカスタマーハラスメントにつながる可能性大!

 かつて企業の消費者対応担当者たちは、『お客様の声は宝の山』だとか『お客様は神様』『消費者は弱者なので、企業が手を差し伸べるべき』などというスローガンを心に抱きながらクレーム対応をすることが正しいと思ってきました。でも、圧倒的なインターネット社会が進行していることで、そのスローガンも用がなくなったことを知っておいてください。

 そのお客様の声が企業にとって宝なのかそうでないのか、このお客様は自社にとって神様といえるぐらい尊重すべき方なのかちがうのか、この方は消費者として弱者と言えるので、今回は特別対応をするべきなのか、しないのか、それらは、その都度、企業が現品確認・事情聴取・状況確認・調査・調整などを行った上で、確定させることです。つまり、『あなたが自社として尊重すべき客かどうかは、自社が決めることであり、客のあなたが決めることではない』という考え方を企業がしっかりと持つことです。

 なので「私はお客様ですよ!」「お客様にそんな態度でいいんですか!」「企業はお客様の言うことは聞くべきでしょ!」などと恫喝されても、ビビらないでください。企業は尊重したい客と尊重しない客を区別することをしなければなりません。担当者としては、「はあ・・・・」とぼんやりすることが懸命です。「あなたは私の会社として、尊重したくないお客様です」と、事実をあからさまに言うこともいけません。それこそ、相手がより興奮をして、カスタマーハラスメント行為につながります。つまりカスタマーハラスメント行為をするつもりがなかった相手をカスタマーハランスメント行為に担当者が導いたことになります。自分の対応のお粗末さが原因で、カスタマーハランスメント行為が発生することがないように、担当者は、対応の手順とトークを学んで、使わなければなりません。

 さて、それではお客様とはどのような意識で向き合うことが、今流なのかと言いますと、『お客様と企業の担当者は、《対等関係》』ということです。なので、当然ですが、礼儀正しい対応は必要です。しかし、へりくだったり、相手を敬ったりすることがない対応をすることです。このお客様が『神様』か『弱者』か、はたまた『宝となる声』かどうかは、あなた一人で判断することではありません。先輩や上司、関係部門の人たちを判断すべきこと。しかも、現品確認・事情聴取・状況確認・調査・調整などを行なってから決めることです。つまり、初動の担当者のあなたは、礼儀正しい言葉遣いで事実を聞き取り、状況確認をし、次の作業の説明をすることが役割です。

 ペコペコした態度や、すでに自社の非を認めるかのような低姿勢は、相手が横柄になりたい気持ちを助長します。

 『礼儀正しい態度で、敬わない、へりくだらない』こと、これが、初動の初期に最も大切なこと。そして、お互い冷静に対話をすることができる場面づくりをしましょう。

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