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第61講 クレーム対応のルールを間違って理解しているから失敗する(1)

クレーム対応 実践マニュアル

クレーム対応のルールを間違って理解しているから失敗する(1)
(※秀和システム刊 『ポケット図解 クレーム対応のポイントがわかる本』より、一部抜粋と加筆)
 

【その1】『クレーム対応の結論は迅速に!』を信じて勘違いをした対応をしていませんか?

結論は迅速に見出し、迅速に伝えることが正しいと思っていませんか?結論は迅速に伝えることが重要なのではなく、正しい根拠から導かれているかが重要なのです。
お客様の「急いで結論を!」の希望に安易に対応することは正しい対応ではない。

『クレーム対応時には、迅速に結論を出すことが大事!』だと、クレーム対応の経験者から教わったことや、お客様からも「急いで返事をしてくださいね!」と言われることがあります。担当者にはそれらの言葉に結論をせきたてられているような焦りが生まれますが、そんな状態で差し出した結論はほとんどが説得力がなく、相手をよけいに苛立たせる結果になります。お客様が最も求めている結論は、正しい根拠に基づいた納得のできる結論です。そのため担当者がまずとりかかなければならないことは事実の究明と原因所在の確定であり、その結果、自分の会社に問題があるようであれば、その事例への対応方法と、お約束できる再発防止を考えなければなりません。つまりお客様に納得していただける結論のためには最低この時間は必要だということを担当者が信念としてもっておくことです。

『結論』は急がずに。『調査や検討』は迅速に!

たとえお客様が「なぜ、こんなことになったのか、企業としてどう対応するのかを、きょう中に返事をください!」と強く要望された場合、担当者のやるべきことは、急いで結論を出すことを約束するのではなく、これからの対応の手順をお伝えし、そのために必要なお時間は頂きたいとしっかりとお客様に伝えることです。誠実に対応するということは、しっかりと調べたりしっかりと話しあったりしてゆるぎない結論を出すことであり、推測やその場しのぎの結論を出すことではありません。そして、そのあと迅速に事実確認の作業や検討を行ってください。


【その2】『クレーム対応は公平・公正・平等に!』を信じて安易な対応をしてませんか?

お申し出者は「今、自分が最も困っている消費者だ!」ということをわかってもらいたいから興奮をしているのです。なのに「どなたも平等な対応をいたします」は失敗する対応。
「どのお客様にも平等な対応しかできませんので」はお申し出者を苛立たせるNGワードです。

企業のクレーム対応は『どのお客様にも“平等”に。“公平”に対応する』ことが求められています。企業もそのような対応を目指して日々勤しんでいるわけですが、たとえ『どのお客様にも“平等”“公平”な対応』を理念にしているからと言って、クレームのお申し出者に言って良い言葉ではありません。この言葉は「製品の不具合で今、最も困っている」状況にいるお申し出者を余計に憤慨させる言葉と言えます。つまり必ずクレームがこじれるきっかけを作る言葉ですから、使わないようにしましょう。お申し出者の今の心情を察することができる担当者だと、主張したいなら使わないはずです。ただ、あまりにも理不尽な要望を強要してくる執拗なお申し出者を引きさがらせるのには効果的な言葉ではあります。つまりこのお申し出者と決裂関係に至りたい場合にしか使えない言葉だということです。

お申し出者によりお困度合いは異なる。だから「すべてのお客様に同じ対応」は心情を満たさない

『すべてのお客様に“平等”“公平”“公正”な対応』というフレーズは、消費者対応業務に欠かすことのできない理念です。ただお客様それぞれに、商品の不具合へのお困り度合いも異なります。ですからその度合いに応じた対応をすることが必要です。つまり、このお申し出者に、本当にやってあげられること、言ってあげられる言葉を探しつくしましたか?そういうお客様思いの担当者の態度にお申し出者は引き下がる可能性は高いけれど『すべてのお客様に“平等”“公平”“公正”な対応』という事務的なフレーズで引き下がること可能性はほぼ、ゼロです。

 

中村友妃子          

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