急に涼しくなってきました。つい先日までのあまりの暑さにあえいでいた状態から考えると、とても嬉しいことですが、変化が急激なので気持ちが追い付かずに体調を崩しやすい時でもあります。
お互いに体を冷やさないように注意しましょう。実はちょっとですが風邪を引いてしまいました。不覚です。^ ^;
ところで、私が住んでいる東京町田市が主催する「町田市介護予防月間2011オープニングイベント」に行って来ました。「予防」 という言葉に引かれたのです。
下の写真はそこで見たフラダンスです。とても魅力的なパフォーマンスでしたが、このフラダンサーの中に私のような若造(?)はいないそうです。すごいなあと思ったことと、「予防保全」の大切さを実感しました。
さて、前回の最後に「レベル4」は完全に全体最適を意識した経営レベルのアプローチと書きました。そして、今回はこのレベルの改善における「経営者の役割」についてお話しいたします。
レベル0:ダンゴ生産
レベル1:工程内の流れ
レベル2:工程間の流れ
レベル3:工場内の流れ
レベル4:工場間の流れ
レベル5:お客様への流れ
レベル6:一気通貫の流れ
これまでも何回かお話ししましたが、これからの大変化の時代は、現場中心の改善だけに頼っていてはとても乗り切れないと思います。
品質向上や作業能率の向上は、これまではもちろんこれからも重要ですが、今後はそれらをベースに徹底的に流れを高レベル化していき、キャッシュを豊富に持った自由度が高い経営をする必要があるからです。
じつは私は、この一年の間に機会があって、韓国のサムスン電子と中国のハイアールの二社を訪問しました。急速な拡大をしている二社はさすがに勢いがあり、このままだと日本の会社は厳しいなあとも感じました。
特にすごいのは経営者のリーダーシップで、ひとことで言うと超ワンマンが即断即決しているといった感じを持ちました。このスピードは日本では難しいでしょう。
しかし、一方で現場のモノづくりは相変わらず日本の方がずっと上という感じも持ちました。作業だけを見るとそれほど大きな違いはないかもしれませんが、ちょっとしたところに作業者独自の工夫がされていたり、多能工化をお互い助け合って実行しているところなどは日本のお家芸だと私は思っています。
これはすごい能力なのですが、それらが作業者の身の回りの改善中心にしか使われていないといった実態も見受けられます。経営者の方が現場をあまり見ていないようです。
そこで、日本の経営者の役割というものがはっきりとしてくるのですが、そういうすごい力を徹底的に使って会社をどこに導くかを明確にしてリードして頂きたいのです。中国・韓国の経営者のやり方ではなく、日本の経営者のやり方は、ここにあるのではないでしょうか。
負け惜しみではなく、本気でそう思っているのですが、中国・韓国の経営者たちは、現場でのモノづくりレベルでは日本に歯が立たないから、自分だけでできることをやろうと言って強いリーダーシップを発揮しているのではないでしょうか。
しかし現在日本が劣勢にあることは事実ですから、経営者の方は私が申し上げたことも参考にして日本のモノづくりのリーダーシップを発揮して、現在の厳しい状況を克服して頂きたいと思います。
そこでまずはレベル4において頑張ってみてくださいね。次回は詳細に入ります。
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