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第31講 カスタマーハラスメント対策の実務策⑱ 担当者の『傾聴』トーク例<質問編>

クレーム対応の新知識と新常識

相手の話に疑問や違和感を持たない。だから、それに質問をする言葉もない。つまり『傾聴』が苦手な担当者が自動的に、『傾聴』したことになる質問トーク例<質問編>

 まず、クレーム対応の初動で最も大切なのは、相手が話をする時間を避けようとしないこと。相手の一方的な話を聞くのに、疲れるほど話の時間が長い相手であっても最長20分間は、相手に話をさせることを守ってください。
 さて、その間の会話に『傾聴』が必要なわけですが、相手の話に、疑問も違和感も持てないので、質問がない、また疑問や違和感があるけど質問の言葉が浮かばないという担当者が行うと良い『傾聴』のトークが以下です。

  お客様の質問トーク 担当者の『傾聴』トーク<質問編>
企業や製品への質問 この表示は正しいのですか?

担当者①「と、おっしゃいますと?」

       ↓

相手「A***は****なので」
   ※なにがしかの、返答がある

       ↓

担当者②「Aを具体的に教えていただけますか?」

       ↓

相手「B***が****だったので」
   ※なにがしかの、返答がある

       ↓

担当者③「それでは、一度お時間をいただけますか?」と言って、保留にするか、切電をする。

どんな作り方をしているのですか?
品質のチェックはしているのですか?
どこの国で作っているのですか?
何人で対応しているのですか?
この電話はどこにかかっていますか?
訪問対応はどこから来ますか?
これは法的に正しいのですか?
お客様意見はどの程度採用されますか?
開発者と話がしたいのですが?
社長と話がしたいのですが?
男性の担当者と話がしたいのですが?
仕様への質問 製品Cは、**してもいいですか?
製品Dは、どこで売っていますか?
製品Eの**で注意点はありますか?
他社のFと御社のGはどう違うの?
製品Hは**は食べてもいいですか?
契約ⅰは、クーリングオフできますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『傾聴』の態度の1つは、相手に『質問』をすることです。お客様は会話の序盤に担当者に対して、左枠にあるような質問をします。必ずと言っていいほど、質問をします。多くの担当者が勘違いして認識しているのは、そのお客様の質問に早急に返答すること、回答することが、担当者の正しい態度だと思っていることです。お客様の質問に、返答することや回答することはむしろ、『言い訳』となるので、『傾聴』とは異なることなのです。ここで、知ってほしいのは、相手の質問に決して、返答や回答をするのではなく、最低2回(①と②)の質問をすることが『傾聴』をした印象を相手に与えるのです。

第30講 カスタマーハラスメント対策の実務策⑰『傾聴』が苦手な担当者が自動的に『傾聴』をするためにやるべきこと前のページ

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