先日、日野原先生と小野恵子さんの共著『習慣が「いのちの樹」を育てる』の出版パーティに招かれた。その際に聖路加病院の日野原重明先生と臨席して食事を し会話をする機会を得た。
雑誌やテレビで拝見する以外、何の日野原先生に関する情報を持ってなかった。96歳の長寿で元気な人であることは知っていたが、長寿である事 を自慢げに話をする事。90歳以上になっても未だ大病院の理事長職を後人に譲ることなく居座っている事。に実はあまり良い印象を持っていなかったので す。
私は、80歳以上でゴルフをご一緒する方が4人居ますが、その方々と比較しても非常にお若い。話の内容、スピード、質問に対する的確性におい ては私たち60歳代と同格でありました。むちゃくちゃ元気で聡明でいらっしゃり、スタミナがあるのには驚きを感じました。
私は7時30分からの2時間の宴席にご一緒したのですが、3時~5時まで講話をされ、ホテルで休息してパーティに参加、多くの方々と名刺を交 換され、会話をされていらっしゃる。
嫌な顔されず相槌をうち、宴席ではマイクをもっての挨拶も、私も同じようにパーティに参加しマイクを持たされましたが、はるかに上のレベルと スタミナでありました。
まず驚いた事
1、毎晩 深夜2時に床に就き起床は6時、睡眠時間は4時間で十分〈昔から〉とのこと
2、関西(西宮)のお育ちで京都大学卒業、関西弁をしゃべり、当たり前だが大阪に詳しい
3、横文字がすらすら、人名がすらすら、欧米人の詩人の詩をすらすら「えーとあれが、それ、あの、あの人」私の頭の悪いのとすぐに出てこないの とえらい違いです。
4、寝るときはうつ伏せで寝る。動物は皆、うつ伏せで寝る。内臓が重くって負担になる。上向いて寝る動物はなし・・・なるほど
5、夕食のフランス料理、全部平らげられる。すごい健啖家ぶりで、ここまでよく食べられるとは思わなかった
6、今後8年間死ねないとおっしゃる、理由は隣地をビクターから坪一万円で買い求め、大学を建てるとの事、文部省との交渉やら、先生の募集でま だまだ死ぬわけに行かないとの事
私のように65歳で1つの区切りをつけ、70歳で半分仕事から足をあらい75歳で完全に仕事をやめ、80歳であの世に帰ろうとしている人間と は大違いである。
「死ぬわけにはいかねえ!」と念じているのが長寿の秘訣かと思っていると日野原先生は、私に「始める事を計画したり、実行したりすると人間は 常に若いですよ」とおっしゃた。
「なるほど・・・」
しかし、始める事ばかりして中途半端にすべてがなっているのもよくない。たたむ・やめる・削る をはっきりさせて、そして又何か新しい事をや るのはいいのでしょうね。