menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第83話 倒産を避けるのは 復元力です

強い会社を築く ビジネス・クリニック

長い企業の歴史の中で不幸にして倒産の危機に遭遇する時もある。
倒産の現場に多く遭遇して思うことは、企業に復元力をつけておきたいということです。
復元力があれば、早くバランスを戻すことができるのです。
 
「復元力がある」とは、どういう状態をいうのでしょうか?
 
流動資産 + 固定資産 = 総資産
 
この総資産の中味に無駄がない、不良がない、活き活きとした資産内容であること。かつ、自己資本の中味に剰余金が多くあり、自己資本比率が高い、負債比率の低い状態をいうのです。
 

前へ進もうと思えば、一歩 足を前に出さねばなりません。
片足をあげないと前には進みません。
大きく足をあげる (設備投資(負債の増大))
その時は、バランスを外し崩れるのです。崩れるのを覚悟して、実行するのです。勇気がいるのです。挑戦です。
 
調子の良い時、先が見通せる時に、これからも良いと信じて、借入をして投資をします。
投資の回収に入れば、一刻も早く借入金を返すことを考えましょう…
 
スタート時は、償却も多く、豊かな運転資金も計画しているので、キャッシュは回ります。しかし、3~4年頃ぐらいから、税金負担も重くなってくるのです。
 
取り巻く環境も変化し出します。
悪い方向に向かうかもしれません(逆も又ありえます)。10年先は誰にもわからないのです。
 
復元力は、損益計算書に表れる利益ではありません。
利益の積み上がっている剰余金がどれだけあるか、その剰余金がいかなる資産に形を変えているのか!! なのです。
換金性の低いモノに変わっていると重くって、復元力にはなりません。
 
だから、約定通り銀行借入を返済していても、調子がよければ元金を多目に返済しましょう。
繰り上げ返済を実行しましょう(借入のスタートからその契約を取り付けておきましょう。解約金、違約金なしを!)。
 
何が起こるかわからないからこそ、好調な時に、復元力があるかどうか、常に気にしたいものです。

 

第82話 利益が積み上がった企業の剰余金 貸借対照表を理解しているのでしょうか?前のページ

第84話 TPP問題、私は賛成者なのです次のページ

関連セミナー・商品

  1. 「第37期 後継社長塾」

    セミナー

    「第37期 後継社長塾」

  2. 社長の財務戦略

    社長の財務戦略

  3. 井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

    音声・映像

    井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

関連記事

  1. 第147話 進んでいますか? ノンペーパー(紙無し)・ノンライティング(手書き無し)

  2. 第97話 M&A 立ち会って思う事 その(2)

  3. 第196回 政府系銀行を活用しなさい

最新の経営コラム

  1. #1 一流の〈ビジネス会食力〉-前始末で勝負あり-

  2. 第48回 「未来への投資」は数字の外にある

  3. 第212回 税務調査にひるむな!

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    挑戦の決断(50) 仏教中心の国家づくり(蘇我馬子)
  2. マネジメント

    第183回 自分の財布からお金を出す気持ちで考える
  3. 税務・会計

    第73回 インボイス制度点検その4 請求書領収書の変更様式を事前確認!
  4. 人間学・古典

    第2話 「一流の見識 その壱」
  5. 健康

    第30回 もし、社長が認知症になったら?どうする!
keyboard_arrow_up