こんにちは、4月ですね。会社に新たな人材が入ったり、人事異動で新たな仲間ができたり、コミュニケーションに新しい風が吹く頃となりました。
新入社員の中には、敬語を使って目上の人とやりとりするのが初めての人もいます。彼ら・彼女たちが自信を持って仕事にまい進できるよう、今回は基本に戻って「ら抜き」言葉と、逆説の接続詞「しかしながら」の効果的な使い方について復習します。
初めて後輩ができる入社2年目の人や、初めて部下をもつ中間管理職の人にシェアしていただき、お役立ていただけたら幸いです。
「ら抜き」言葉はゲーム感覚で覚える
近年、急速な勢いで定着しつつある「ら抜き」言葉。ある程度、大目に見てもらえることもありますが、不用意に連発すると眉をひそめる年配者もいます。
以前、有名レストランのシェフがテレビで「食べれない」と言っているのを聞いたとき、頭の中がクエッチョンマークで一杯になりました。飲食関係なら「食べられる/食べられない」、ファッション関係なら「着られる/着られない」、接客業や人前で話す機会が多いなら「見られる/見られない」など、まずは自社の専門分野で正しい言葉を覚えましょう。
× 苦手な食材や、食べれないものがありましたら、教えてください
〇 苦手な食材や、食べられないものがありましたら、教えてください
× このユニフォームはサイズが小さすぎて、着れない
〇 このユニフォームはサイズが小さすぎて、着られない
× 先ほどは電話に出れず、失礼しました
〇 先ほどは電話に出られず、失礼しました
× 緊張してお客様の顔をまともに見れなかった
〇 緊張してお客様の顔をまともに見られなかった
× A案とB案、どちらがよいか決めれません
〇 A案とB案、どちらがよいか決められません
不要な接続詞をカットする
文章は接続詞が多いと読みにくくなります。なくても意味が通じる接続詞は推敲の際にすべてカットしましょう。
Before例文(接続詞を多用している例) 私はもともと口下手だ。よって、クライアントとの面談の場では言いたいことが言えなかったり、緊張して余計なことまで口走ってしまったり、後になってから反省することもしょっちゅうだ。 |
After例文(不必要な接続詞をカットした例) 私はもともと口下手だ。クライアントとの面談の場では言いたいことが言えなかったり、緊張して余計なことまで口走ってしまったり、後になってから反省することもしょっちゅうだ。 |
数ある接続詞の中で、いちばん大きな力をもつのが「逆説」の接続詞「しかし」です。
逆説の接続詞はそれより前に書いた内容を「否定」する意味をもちます。文章の流れを大きく変えることから、うまく使えばインパクトが出て後半の説得力が増しますが、めったやたらに使うと逆効果。話の腰を折るようで、読み手に不快感を与えます。
逆説の接続詞には、ほかに「でも」「けれども」「だけど」「だが」「とはいえ」などがありますが、ビジネスシーンでおすすめしたいのは「しかしながら」。「しかし」よりも丁寧な印象を与えられる上、説得力が増して伝わります。
使う接続詞の数が減ると、おのずと思考が整理されます。
言いたいことが明確になり、「話がわかる人」という評価につながりやすくなるでしょう。