これから生き残る会社の条件の1つは、労働力、つまり働いている人を確保できる会社のようです。
少し前の日本では、人は、面接に来るもので、その中から、どれだけ良い人を採用できるかだったように思います。
それが、これからは、面接にすら来てくれない。
会社が魅力無いからというわけでなく、人そのものが減少しているからです。
だから、これから生き残る企業は人を確保できる会社であり、少し、言い方が失礼になってしまいますが、どんな人でも、活躍できる仕組み作りが必要になっていきます。
なので、これからの経営者は2つのことを念頭に置かないといけないようです。
1つは、どのように人を確保するか?
もう1つは、どんな人でも活躍できる仕組みをどうするか?
この2つに関することを、私に質問してくる経営者が非常に多くなっています。
では、どのように確保すると良いか?ですが
3つあります。
- 女性の活用
- 60歳以上の活用
- 外国人の活用
その中でも
今、世界中でこの方向に向かい、日本でも政府が推進しているのが「女性の活用」です。
現在、日本の女性就業者数は、42.3%です。それに対して、女性管理職の割合が、11.1%
この差があることが、女性進出が低い要因の1つとし女性の管理職割合を増やそうとしています。
これは、世界的な傾向なので、日本も避けては通れない事として政府が目標を立てています。
2020年に現在11.1%を、30%にするというものです。そもそも、なぜ、女性の活用化をしないといけないかというと日本全体で、労働者人口が
2012年 6,628万人
ピークが、
2000年 6,766万人
ですから、この約10年で、約2%(138万人)減少しています。
これを、30歳~59歳に限ってみてみると
2012年は、4,222万人
ピークが
2006年の4,362万人
ですから、たった6年で、約3.2%(140万人)の減少です。
おわかりの通り、若者15歳から29歳は
ピークが
1995年 1603万人
↓
2012年 1225万人で、378万人、23.6%減少です。
この先、もっと減少傾向が続き
2030年予測では
30歳~59歳 3,887万人(2012年比、335万人7.9%減少)
15歳~29歳 1,019万人(2012年比、206万人16.8%減少)
と、すごい勢いで減少します。
なので、そのカバーを60歳以上と、女性でまかなおうというのが政府の考えです。
そして、いろんなところで、女性に活躍してもらうために女性が活躍しているところとそうでないところの比較データがたくさん出るようになりました。
◆日本のGDP押し上げに女性活用不可欠と、IMFが報告
IMFラガルド専務理事のレポート (2012年10月発表のIMF ワーキングペーパー「女性が日本を救う」より)
「急激な高齢化による日本の潜在成長率の低下に歯止めをかけるには、女性の就業促進がカギ」
「日本の女性労働力率が他のG7(伊を除く)並になれば、1人当たりの GDPが4%上昇。北欧並になれば8%上昇。」と、レポートしている
◆株主資本利益率などの経営指標が良い傾向にある
(出所)Catalyst 「The Bottom Line : Corporate Performance and Women’s Representation on Boards」(2007)
(Catalyst は、女性と企業分野における米国を拠点とした代表的なNPO)
◆生産性が2倍以上高い
女性の活躍推進のために必要なワークライフバランスの環境整備(育児介護との両立支援や雇用者が柔軟に働ける制度など)に取り組む企業は、何もしない企業に比べ、正社員1人当たりの生産性が2倍以上高い
(出所)RIETI BBL (2011年12月21日) 「企業のパフォーマンスとWLBや女性の人材活用との関係: RIETIの企業調査から見えてきたこと」 山口一男シカゴ大学教授、RIETI客員研究員。
最近、本当に思うことですが、あと、3年もすると女性管理職が活躍していない企業(管理職比率)はブラック企業と呼ばれるようになるかも知れません。今から、着実に準備をしておきたいものです。
優秀な人材確保について6月、7月と海外の優秀企業がどうしているかも学びに行ってきますのでその点も後日報告したいと思います。
次回はどんな人でも活躍できる仕組みをどうするか?これを、確認していきたいと思います。