前回、労働力人口の低下により、これからの企業は
1) 人が採用できる会社
2) どんな人でも活躍できる会社
でないと、継続しない時代になったと書きました。
では、どんな人でも活躍できる会社とは、どんな会社なのでしょうか?
簡単に言うと、優秀な人を探し、優秀な人に優秀な仕事をしてもらうというよりも普通の人でも、優秀な仕事ができる仕組みがあるということです。
これができると、人が応募してくるようになるようです。
例えば、東京ディズニーリゾートは、キャスト(働いている人)の人にインタビューをしてみると、そこで働くのが楽しいそうです。
それは、なぜかというと、お客様が喜んでくれる、つまり仕事として活躍できるからです。
では、なぜそうなっているか?
人は、怒られるより、褒められる方が好きです。
褒められ、やる気が出るとやる気がなく、仕方なく働く人より、1.6倍生産性が上がるそうです。
1.6倍能力が高い人より、同じ能力、または能力が若干劣っていても、1.6倍生産性が高いと、大概の能力はカバーできてしまうようです。
(キャスト=スタッフ同士が褒め合うカード)
褒め合うのは照れくさいが、カードのようなものがあり、それがカルチャーとして根付くとみんながやり出し、善循環で回り始めるようです。
サウスウエスト航空
1971年設立し、1973年から今まで世界で唯一赤字になったことのない航空会社で2007年のデータで、こんな数値が出ています。
■アメリカ人の転職回数は?(18歳~34歳まで) → アメリカ人の転職回数は9.2回
■日本人の転職回数は?(一生で) →日本人の転職回数は一生で3.4回
と、転職がものすごく多い国なのに、ここは、離職率が5%以下、離職した人の半数は、もう一度働きたいと出戻るそうです。
ここは、すごい仕組みがいくつかあるのですが
その中でも、「すべての人はfamilyのように」というポリシーの通り、お客様にも従業員にも家族のように接しているそうです。それがうまくできる仕組みの一つとして、「あなたの足で歩いて」という自発的研修があり、他部署を、休みの日など時間外に経験するというもので、やってもやらなくてももちろん良いのですが、80%の人がやっているそうです。
このような仕組みで、他の人がすごい、他の人を褒めるという風土ができあがるようです。
(筆者、サウスウエスト航空機内で)
(本社の壁はすごい、社員の写真ばかり:筆者撮影)
(理念はとにかくどこにでも貼ってある)
(理念:BASIC PRINCIPLES)
今年、7月に再度本社を訪れますので、また、新しい情報をここで発表したいと思います。
ある企業では、就業時間を短縮し、趣味を活かすことを奨励しています。今まで18:00までだったのを、17:15にしたとか。
仕組みがあるということがポイントのようです。
どんな人でも活躍できるとは、どんな人でも、楽しくやりがいを持って働いている職場ということです。
そのためには
1) お互いを褒め、認め合う仕組みがある
2) 上司が人として尊敬できる言動・行動がある
3) 従業員のお礼・待遇が良い
この3つが重要のようです。
参考になれば幸いです。