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戦略・戦術

第43回 「久しぶりのシンガポールで、企業の存在価値を考える。」

継続経営 百話百行

「1位と2位の差は、2位と100位の差より大きい」と言われます。
 
これは、それだけ印象が違うのです。
 
 
そして、商売は、印象と感情にお金を払ってもらうことが多いのです。
 
だから、印象と感情を大事にしないといけないのです。
 
 
その点、シンガポールに行くと
 
本当に上手に印象を残すことをしているなとつくづく思います。
 
 
先日半年ぶりにシンガポールを訪れ、
シンガポール在住の友人に、何か新しくて面白いところが無いか訊ねると
 
最近、スーパーカーの自動販売機が出来たというので行ってみると
 
ちょっと、笑ってしまうくらい面白いアイデアでした。
映像を見ることが出来ます。

 

 
(スーパーカーの自動販売機 筆者撮影)
keizoku43no1.jpg
 
 
(液晶パネルで注文すると、出てくる 筆者撮影)
keizoku43no2.jpg
 
 
 
(操作用液晶パネル 筆者撮影)
keizoku43no3.jpg

 

これは、強く印象に残ります。
 
そして、この会社が賢いなと思ったのが
 
自動販売機を作ろうというのが最初ではなく
 
 
中古車販売をしているので
 
それを保管するところをどうするか?
 
どうせ立体駐車場にするなら面白いアイデアはないかと
 
考えたようです。
 
 
どうすると印象に残るか?
 
素晴らしい発想です。
 
 
印象に残すことが
 
企業の付加価値をつける1つになります。
 
 
もちろん、
 
「驚き」というのは、二乗に反比例して印象が薄くなると言われるので
 
最初が、100であれば、二度目は、4分の1、25になってしまいます。
 
 
だから、
 
新規のお客様に来ていただくのは
 
印象が残る、一番のというのが最もわかりやすくて良いです。
 
 
世界一の○○
 
日本一の○○
 
のように、一番というのが最もよいです。
 
 
シンガポールは
 
世界一の観覧車
 
世界一の高い場所にあるプール
 
など、一番づくりがすごく上手です。
 
 
(建設当初世界一の観覧車 筆者撮影)
keizoku43no4.jpg


(屋上にプールがあるマリーナベイサンズ 筆者撮影)
keizoku43no5.jpg
 
 
 
ただ、
 
これだけでは、前述したように
 
印象は薄れ、一度行っても二度行かなくなってしまいます。
 
 
次ぎに必要なのは
 
他にはない、「存在価値」です。
 
 
例えば
 
シンガポールに本社があるホテルのアマンリゾートは
 
他では体験出来ない、接客をしてくれます。
 
(アメリカにある、アマンリゾート 筆者撮影)
keizoku43no6.jpg
 
 
世界一バランスの取れた良い企業と言っても過言ではない
 
アメリカのサウスウエスト航空は
 
世界で唯一、創業から赤字になったことがない航空会社です。
(サウスウエスト航空本社から空港を臨む 筆者撮影)
keizoku43no7.jpg
 
 
 
ここは、とにかく、
 
「安い」と「時間通り」がズバ抜けているのです。
 
だから、ビジネスマンにものすごく支持されています。
 
 
書籍 ブルーオーシャン戦略に掲載されていたのが
 
非常にわかりやすいです。
 
 
サウスウエスト航空の戦略キャンパスと書かれた図には
 
価格、座席クラスの選択、ハブ空港での接続性、ラウンジ
 
機内食、心のこもったサービス、スピード、直行便の本数で
 
比較した場合
 
他の航空会社がまんべんなく、どの項目も高得点なのに対し
 
サウスウエスト航空は
 
他の航空会社と
 
スピードと価格、心のこもったサービスに特化しているのがわかります。 
keizoku43no8.jpg
 
少し前の書籍ですが
 
顧客サービス戦略 (ハーバード・ビジネス・レビュー)に掲載されている
http://nodabook.noda-net.com/?eid=1003443
 
keizoku43no9.jpg
 
 
サウスウエスト航空と競合他社との比較には
 
すごくわかりやすい比較がされています。
 
とにかく他社よりも
 
定時発着率が、ズバ抜けて高く
 
これと、価格の安さで集客をし
 
従業員1人当たりの乗客数、1機当たりの従業員数などの数値で表れているように
 
生産性をズバ抜けて高くし、
 
 
その結果として
 
利益が出て
 
お客様の苦情件数などが少ない。
 
 
企業や、お店で
 
継続して商売をしていくのに
すごく重要なのは
 
「存在価値」です。
 
 
■ なんのために、うちの会社があるか?
 
 
そして、継続している企業は、利益率を確実に上げています。
 
利益を上げるために必要なのは
 
■ どう「存在価値」を高めるか?
 
 
存在価値を高める経営を進め、継続経営を目指して欲しいです。
 
 

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