1992年から、1人当たりGDPが世界第一になっている国はどこか?
ヨーロッパの小国、ルクセンブルグです。
面積は、神奈川県と同じくらいの国で
人口は58万人です。ちなみに、神奈川県の人口は、907万人です。
1992年からずっと、1人当たりGDPが世界第一。
理由を知りたくて
ルクセンブルグに足を運んできました。
(ブリュッセルの駅。電車でルクセンブルグに行きました)
(ブリュッセル、ルクセンブルグの駅には改札がない)
(ヨーロッパでは、自転車と共に電車に乗る人が多い)
(ヨーロッパでは、遅延が当たり前!)
(電車の車内。シルクドゥソレイユの現役アーティストと共に)
(ブリュッセルで開催していたシルクドゥソレイユ トーテムの現役アーティストと共に、ルクセンブルグ視察)
(ルクセンブルグまでは、のどかな風景が続く)
(ブリュッセルから約3時間でルクセンブルグ駅に到着)
街自体が
世界遺産に指定されていて
のどかなのに、生産性が高いのです。
(ルクセンブルグの街並み)
(ルクセンブルグの街並み)
(ボックの砲台)
(ノイミュンスター修道院文化会館)
(アドルフ橋)
1人当たりGDPとは、
GDPを人口で割ったものです。
労働生産性をはかる指標は
GDPを就業者人口で割ったものを使うことが多いです。
だから、1人当たりGDPと、近い値になることが多いのです。
2015年で見ると
1人当たりGDPが
1位 ルクセンブルグ
2位 アイルランド
5位 アメリカ
・
・
・
18位 日本
(出典:OECD)
労働生産性は
1位 アイルランド
2位 ルクセンブルグ
3位 アメリカ
・
・
・
22位 日本
時間当たり労働生産性は
1位 ルクセンブルグ
2位 アイルランド
・
・
5位 アメリカ
・
・
・
20位 日本
です。
「なぜ、ルクセンブルグは高いのか?」
アイルランドも含めて
そこを考えると日本の中小企業が取る道が見えてきます。
ルクセンブルグも、アイルランドも近年、
理由の1つが、税率を極端に下げ
大企業を誘致し
つまり、生産性の高い企業の誘致が出来た
これにより、生産性が上がっている
ということがわかります。
そして、
ルクセンブルグは
利益率の高い
金融を誘致することが出来たのです。
利益率の高いビジネスです。
(銀行博物館)
アメリカと日本の
生産性の違いは
価格戦略の違いと言えそうです。
つまり
生産性の考え方が
日本と、上位国では
違うのです。
企業の生産性は
売上総利益(粗利)を
従業員数と、労働時間で割ります。
なので、生産性を上げようと思ったら
粗利を上げるか
人数を減らすか、労働時間を減らすのです。
方法は、3つの要素で決まります。
しかしながら、日本は
生産性を上げるというと
必ず、時間に目がいきます。
「いかに効率よくやるには?」
これが、生産性を上げる唯一の方法だと
考えている人が多いのです。
他の国は
そこよりも
「利益を上げるにはどうしたらよいか?」
の方に目を向けます。
利益を上げるには一番の方法は
販売価格が高いことです。
「高くても買ってもらえるにはどうしたらよいか?」です。
それには、他社と比べて
「ここしかない」という
唯一無二の存在価値を見いだせるかどうかがとても重要に思います。
ここを考え続けることが出来る企業が
残っていくのです。
効率も、もちろん大事ですが
いかに販売価格を上げることが出来るか?
これにもチャレンジしてほしいと思います。
(街の中のバスは、電気自動車)
(ルクセンブルグの駅、改札がない)
(ルクセンブルグの駅で、ビールを!!)
(ルクセンブルグも、ブリュッセルと同じく、美食の街。
ビール、ワインも有名。
ノートルダム寺院の目の前にある、
ミシュランの2つ星、クレールフォンテーヌ(Claire Fontaine)おいしいので、行かれた方は是非!)
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