menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第32回「資本主義の現在、未来を学べる中東!?」

継続経営 百話百行

 
先日、中東へ、視察に行ってきました。
 
keizoku32no1.jpg
 
行った場所は、UAE(アラブ首長国連邦)の2都市、アブダビとドバイ。
そしてヨルダンの死海です。
 
keizoku32no2.jpg
 
 
 
実質GDPの成長率は両国とも日本より上回っているようです。
これは、ASEANの国や、アメリカ、中国と比べても日本の成長率は鈍化しているのが現状のようです。
 
 
keizoku32no3.jpg
 
名目GDPでは、2015年のデータで、
日本 4兆1,162億ドル
ヨルダン 382億ドル
UAE 3,391億ドル
と、成長率は低い日本ですが、額でいうとまだまだ多く、およそヨルダンは、日本の100分の1、
UAEは、日本の10分の1です。
 
keizoku32no4.jpg
 
一人当たりGDPは、
日本は、38,210ドル
ヨルダンは、12,162ドル
UAEは、66,996ドル
と、ヨルダンは日本の3分の1、UAEは、日本の2倍弱です。
 
keizoku32no5.jpg
 
UAEが、お金持ちの国といわれる所以が、分かります。
 
人口は、日本 1億2673万人に対し、UAE 958万人、ヨルダン 682万人とかなり差があります。
若い人を街中では大変多く見受けられます。
 
それもそのはずで、平均年齢である「中位年齢」は
日本、46.5歳
ヨルダン 22.5歳
UAE 33.3歳ですから若いはずです。
 
UAEのドバイで特筆すべきは外国人で構成されているということです。
17%が、UAEの国籍でそれ以外は、外国人なのです。
 
keizoku32no6.jpg
 
実際、ホテル、飲食、タクシー、お店の販売員などいろんな人に聞きましたが、中国人、カンボジア人、フィリピン人、ネパール人、パキスタン、スリランカ、タイ、インド、ロシア、ニュージーランド、オーストラリアと本当に、外国人で回している国なんだと痛感しました。
 
日本も、将来、就業者人口が減り、働く人の人数が足りなくなる恐れがあると言われていますが、外国人ばかりになるとは思えませんが、ある程度は増えると思うのです。それはどのような感じなのかを、体感するために、ドバイを見に行くのも良いかも知れません。
 
外国人をたくさん取り込むにはどうしたらよいか?
これは、資本主義で最も大切な集客をどうするか?に通じます。ですので、特にドバイは集客するにはどうすると良いか?を、いろんな角度で検証できた視察でした。
 
どういうことか?
資本主義は、お金を集めて商売をします。それが自己資本か、借り入れか、出資してもらうかは別として、お金を用意するには人(お客様)を集まる何かがないといけません。
 
人が集まるには「一番を作る」というのが最も良いようです。
 
 
 
keizoku32no7.jpg
世界一高いビル、バージカリファ (828メートル)

keizoku32no8.jpg
 
そこに併設されている、ショッピングモール、ドバイモールは
世界最大のショッピングモール。(1200店舗ある)
 
 
などなど、とにかく一番が多いのです。
「1番と2番の差は、2番と100番の差より大きい」と、言われるように、印象の違いがありますから、1番作りは、すごく重要になります。世界一高い山はすぐに答えられる人が多いが2番目は言える人が少ない。
日本一高い山も答えることできるが、2番目は言える人はやはり少ない。日本一の富士山と2番目の北岳は583mしか、違わないのに認知度はすごく違います。世界一のエベレストと、2番目のK2とは、237mの違いなのに2番の山と言っても認知度が低いのです。
 
しかし、そこで、資本主義の行く末も垣間見た気がします。
一番を競うと、どうしても次が出てきます。現に、バージカリファよりも高いビルを作ると、隣の国のサウジアラビアが発表していました。1km、つまり、1000mのビルを作るようです。
 
競争は、どんどん競争になり、行く末はどうなるのでしょうか?
だから、競争ではないことを考えていかないと、特に中小企業は大変になりそうです。
 
次号に続きます。
 
 
 
 
 
 
 
 

第31回「アメリカの消費の生み出し方、3つのポイント!?」前のページ

第33回「資本主義の現在、未来を学べる中東!? Part2」次のページ

関連セミナー・商品

  1. 経営に活かす「リーダーの言葉」

    音声・映像

    経営に活かす「リーダーの言葉」

  2. 「リーダーの名言講話集」

    音声・映像

    「リーダーの名言講話集」

  3. 飛躍するASEANに未来を見るCD・ネット配信講座

    音声・映像

    飛躍するASEANに未来を見るCD・ネット配信講座

関連記事

  1. 第77回『中小企業のためのDX(デジタルトランスフォーメーション)』 ~なぜ、中小企業のDXが失敗するのか?~

  2. 第47回 「今、良い企業は何に力を入れているのか?~ヨーロッパ視察編~」

  3. 第68回『江戸時代の循環経営は今最も勉強すべき!?』
    ~低経済成長でも、循環社会が幸せを高めた江戸時代の参考にすべき仕組み~

最新の経営コラム

  1. 第151回 高音質なコンデンサーマイクでニュアンスまでも伝える!

  2. 第146回『仕事と人生にドラマを生み出す感動知性』(著:平野秀典)

  3. 第178話 モノ、カネ、ヒトの「中国離れ」をどう食い止めるか?

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 戦略・戦術

    第178号 既存の業態にとらわれない
  2. マネジメント

    交渉力を備えよ(4) 勝海舟の瀬戸際外交。脅しは本気でなければ通じない
  3. マネジメント

    第七十六話 「お互いの情報を教えあおう」、「現場ありき」(株式会社博水社)
  4. 仕事術

    第20回「AVトレンド 「音質向上」で快適テレビ視聴」
  5. 戦略・戦術

    第184話 大赤字を出せば 自己資本の剰余金が減るのでは?
keyboard_arrow_up