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ビジネス見聞録

講師インタビュー【爆発的な利益《利益爆発》を生み出す社長の姿勢】平美都江氏

ビジネス見聞録 経営ニュース

「愛社精神はいらない!」

Q 組織づくりで心がけていたことはありますか?

 社長は全てにおいて自己責任です。だから私は、社員も自分自身だと思ってるんですね。

 私は社員がチャレンジできる会社、そして、やりたいことをやれる会社、そしてそれに見合った報酬を出せる会社ということを心がけていて、私は常に「会社のためっていうようなことはお門違いだ」と。「自分のために働け、自分の家族を幸せにするために働け」ということを徹底的に言っていました。

 まずは自分のためにしっかり働く。これは不変の真理でしょう?

 会社を利用して、社員でも自己実現をさせる、チャレンジさせる。そして、結果を出す。その結果に対して会社が報酬をどんどん引き上げていく。こういうような組織づくりを心がけていて、社員にも常に言っていました。「愛社精神はいらない、自分の家族を幸せにするために働け」と。結果的には、社員の平均給与は、2021年の5月の時点で、県内平均の2倍になりました。

経営者としての本当の愛とは

Q やはり高い給与というのが社員のモチベーションには繋がってますか?

 大いに繋がっていました。ものすごくモチベーション高かったです。それからやはりチャレンジ精神も豊富。

 1つの機械を使っていた者が2つの機械を使う。それから3つの機械、5つの機械となると、工場が分かれていましたから、工場間を移動して、忙しい時は30分ぐらい離れた工場に行かなくてはいけません。それでも作業服も安全ブーツもヘルメットも持って現場に向かって、意識高く、一生懸命に色々な機械の操作を覚えて、使いこなしていました。

 そのチャレンジしたことに対して、社員として、ものすごくハイレベルなんだっていうことを常にブログ発信していました。とにかくマルチ社員(様々な機械を操作できる社員)になって欲しいと。

 マルチ社員になれば、月5万円給料つけますよと。とにかく率先してチャレンジしてくださいねって。自分もやりたい、自分も行きたい、マルチ社員になりたい、というような意欲をすごく出してくれてました。

 それに対して社長は高い給与でしっかり応える。低い給与で「社員を愛している」と言う社長がいますが、それは本当の愛ではありませんよね。

 高い給与をもらっていることは社員も誇りに感じますし、仕事のやりがいにもつながります。社員のイキイキとした姿を見ることは私自身も誇らしく思いました。

最後に、中小企業の社長へメッセージをお願いします。

 とにかく中小企業の経営者は、自分が全てのことを理解して経営していかなくてはなりません。

 例えば、今の時代であれば「生産性を高める」ことに対して、自分がある程度理解して、どういうことができるんだとか、どういうことができないんだとか、どのような使い方したら効率的に仕事をさせられるかとか、そういうことを自分自身が勉強しなかったら、「せいぜいAI使ってやってみて」っていうような丸投げのような仕事のやり方しかできません。それでは中小企業は利益爆発しないんですね。

 一倉定先生がおっしゃっていた、「中小企業の社長は、会社で起こることは全て社長の責任」。これは本当に体の中に叩き込みました。本当に。

 いま従業員がやってること、例えばこれは改善できないとか、これはやりたくないとか、それから寝坊して出社したとか、それから事故を起こしたとかという話も、結局自分に責任があるわけですよ。

 「お前が悪い」と言って、その従業員の責任にした時点で、もう会社の改善ができないわけです。自分が反省項目を少しでも見つけ出して、そのシステムを改善しない限りは、その従業員は直らないです。

 あるとき、寝坊した社員に対して「なんで寝坊するの?早く来て!」と言ってしまったことがあります。その社員は慌てて出社して、電信柱にぶつかって自損事故を起こしました。

 「早く来て!」と言ったらこんなことになるんだ。じゃあどうすれば良いか、と突き詰めて考えたら、結局正反対でしょう。「遅れてもいい」と言いました。従業員みんなに。もうとにかく寝坊しちゃって、遅れてもいいんだ、その遅刻を問わないと、ゆっくり来てくれと。その代わり、その遅れた分をカバーしてやってくれと。

 そしたら遅刻はなくなりました。遅刻したことによって、すいませんとか、なんでお前は遅れたんだとか、そういうことを言わない会社を作らなきゃいけないっていうに思いました。やはり自分自身が反省すること。これで改善が生まれるんです。

 会社にいれば、日々、自己反省の繰り返しですね。全てにおいてこんな感じでした。だから私は、社長から「社員が何かにチャレンジしてくれない」、「思った通りに動いてくれない」、「ああやってくれないんです」とか何ですとか、相談されます。社員、部下のことを愚痴るリーダー。これは論外だと思います。

 「己を磨け」ということです。良い会社をつくりたいのであれば、これ以外にありません。

ビジネス見聞録WEB10月号 目次
p1 収録の現場から 〈新将命の「社長塾」音声講座〉 
p2 講師インタビュー【爆発的な利益《利益爆発》を生み出す社長の姿勢】平美都江氏 
p3 今月のビジネスキーワード「ヘルステック」
p4 令和女子の消費とトレンド「令和のベビー市場はなぜ堅調?②」
p5 展示会の見せ方・次の見どころ

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