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ビジネス見聞録

後継社長のコミュニケーションQ&A 「うまくいく後継者の対話の手順《5ステップ》」

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 こんにちは、平本あきおです。2001年にアメリカから帰国して以来、『社長が本来やりたかった経営』を引き出す心理とコミュニケーションの専門家として、9万人以上の方々に関わってきました。

 その間、リーマンショックや東日本大震災など未曾有の事態が起きましたが、その様な状況下でも協力し合い復興してきた国が日本だと感じています。今年は新型コロナの影響もあり今後ますます不透明で不明確な時代を私たちは生きることになりますが、このコラムがこの時代に生きる経営者の方々の糧になればと思っています。

 さて、私がこれまで関わってきた中にも今回のテーマである「後継社長が承継する前・した後」の悩み相談が幾度とありました。後継社長や先代にあたる元社長の話を聞く中で、承継がうまくいっている場合には典型的なパターンがあると気がついたので、まずはその5Stepを紹介したいと思います。

ステップ1…先代の自分軸を引き出す

 先代が創業または承継を受けようと思ったきっかけなど「創業前(承継前)」の気持ち。創業(承継)して間もない頃の「当初」の気持ち。そこから現在までの「仕事」や「人間関係」でうまくいった時、うまくいかなかった時の気持ち。そんな気持ち(感情)を味わった上で、改めて先代はこの会社で何を大事にしてきて、後継者へ継いだ後にどうなってほしいのかを臨場感を持って感じてみましょう。おそらく会社の理念・ビジョンと関連していると思いますが、ステップ1としてもう1度当時の思いを振り返ってみましょう。論理的に頭で理解していることと感情的に心で共感していることは全く別のことですので、ここでは感情的になることが大切なポイントです。

ステップ2…後継者の自分軸を引き出す

代継を先代から受けようと思ったきっかけや準備期間を含めた「代継前」の気持ち。代継して間もない頃の「当初」の気持ち。そこから現在までの「仕事」や「人間関係」でうまくいったとき、うまくいかなかったときの気持ち。そんな気持ちを味わった上で、あらためて後継者は、本当は何を大事にしていて、だからこそどうなりたいのか、価値観やビジョンを感じてみましょう。

ステップ3:自分軸を満たす共有ゾーンを発見する

先代と後継者の自分軸を明らかにした上で、先代として代継するにあたり、変えてもいいところと変えてはいけないところなどを後継者とすり合わせしていきましょう。妥協案を考えるのではなく、どちらの自分軸も満たされる「共有ゾーン」を見つけていくことが重要です。このStep3を経て先代と後継者の意識がより近くなり組織が一枚岩となります。

ステップ4:社員全員が自分事として考え行動するチームビルディング

先代や後継者の自分軸を引き出したように、社員1人ひとりがやり甲斐を持ち主体的に働くためにはこれからの時代は社員1人ひとりから自分軸を引き出していく時代です。まずは役員や幹部から引き出し、次に幹部がリーダークラスを引き出す。そして、リーダークラスが社員1人ひとりの自分軸を引き出して共有ゾーンを見つけることで、上司任せや指示に従うだけでなく社員全員が自分事として考えて行動する組織をつくりあげましょう。

ステップ5:変化に柔軟に対応できる強い会社へ

一度の組織づくりがうまくできたからといって安心はできません。これからの時代は答えは1つではなく、正しい答えが常にあるわけでもありません。そのような時代を生き残り勝ち進んでいくためには、社員1人ひとりの力を会社の力とすること、つまり社員1人ひとりがアイデアを出し合い組織風土が何より大切です。

 

以上が、私のこれまでの経験から得られた、代継がうまくいく場合の典型的な5ステップです。とは言え、会社毎に状況は様々でこの5Stepがスムーズに進むかと言われるとなかなか難しいですよね?そこで、次回からは実際の事例に基づくQ&Aに答える形式で、「後継社長」の悩みにズバリ答えていきたいと思います!ぜひご期待ください。

 

講師:平本あきお(ひらもとあきお)
株式会社平本式 代表取締役。社長より社長の心を理解し“社長が本来やりたかった経営”を引き出すメンタルトレーナー、コミュニケーション心理学の専門家。どんな状態の企業でも、指導後には空気を一変させ、社員のやる気を最大限に引き出すその手法は「平本マジック」と呼ばれる。日本人では数少ない「米国アドラー大学院修士号」取得者。トップアスリートや有名俳優、上場企業経営者、産業、教育、政治、芸能など各界のリーダーや起業家も指導。講演、雑誌連載、TV出演や著書等も多数。

平本あきおの「後継社長のコミュニケーションQ&A」
第1回「うまくいく後継者の対話の手順《5ステップ》」
第2回「創業120年の飲食業、三人の兄弟喧嘩」

 

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