これ、なんだと思いますか。
実勢価格は1万9000円前後。高いと思いますか、それとも……。私は「あり」と感じました。それはなぜか。
臭いがついたからといって、スーツやジャケットはしばしばクリーニングに出すものではないですね。クリーニング代のことにもまして、生地が傷まないかと心配になるからです。安価な消臭スプレーをシュッと吹きかければいいじゃないか、と考える方も多いでしょう。私もシャツなどには使いますが、大事なスーツやジャケット(それも淡色のもの)だと、輪ジミができないか、生地に影響がないか、などと、やはり気になります。
今年、LGエレクトロニクスが「LGスタイラー」というホームクリーニング機を日本でも発売しました。本体内に服を吊るしておけば、スチームと振動の力で、シワを伸ばし、そして臭いまで取ってくれるという商品です。確かにこれは魅力的ですが、悩ましいところが2つ……。まず、本体は職場にあるようなロッカー並みに大きい。そして、値段は25万円弱。
その点、「脱臭ハンガー」は、文字通りハンガー形状なので場所をとらないし、「LGスタイラー」のことを思えば、手を出しにくい価格設定でもない。そういう意味で、「うまいところを突いたな」と感じさせます。
ただし、「LGスタイラー」に比べると、弱点もあります。まず、作動時間。「LGスタイラー」は30分?2時間半で済みますが、「脱臭ハンガー」は5時間もしくは7時間かかります。まあ、一晩かけておけば朝には完成、と考えれば、致命的弱点とまでは言えませんが。
それと、「脱臭ハンガー」の場合、服に強い臭いが付いている場合には、写真のように、商品付属のカバーをかける必要があります。なんだ、それくらい、と思われるかもしれませんが、使う頻度が高いほど、こうしたちょっとした手間は気にかかるものです。
とはいうものの、全体とすれば、悪くない商品と思います。
最も肝心なことを言い忘れました。実際に、焼肉の臭い、タバコの臭いをそれぞれ付けたジャケットで商品を試してみたら、完璧とは言えないまでも、翌日着用するぶんにはまず気にならない程度に、臭いは落ちていました。