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仕事術

第83回 4K/8K放送は成功するのか?

デジタルAVを味方に!新・仕事術

2018年12月、ついに4K/8K放送が本格始動。それに伴いエレクトロニクス業界や関連するサービス業も動きが活発になっています。
今回は、4K/8K放送の概要紹介に加え、同サービスの成功の可否を考えます。
■ 4K/8K放送とは?
現在の基幹放送「地上デジタル」は、画面を構成する画素が最大縦1,080x横1,920=約200万で構成されています。これに対し4K放送は縦横それぞれ2倍の2,160×3,840=約800万画素、8K放送はさらにそれぞれ2倍の4,320×7680=3200万画素と多画素に。つまり4Kや8Kは、画面サイズが同じなら、画素ひとつあたりの面積が小さく高密度で滑らかに、逆に大画面化しても画素のツブツブが目立たないなどのメリットがあります。
4K放送は既に124/128度CS衛星、ケーブルテレビ、IPTV(インターネット網を利用した伝送)で始まっていますが、今話題になっている4K/8K放送は、BS衛星を用いる基幹放送であることがポイント。つまり、日本の放送が、正式に4K/8K時代に突入したことを意味します。
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■受信に必要なモノは? 既にBS衛星放送の受信が可能な家庭では、4K放送対応のチューナーを追加するだけで、多くの4K番組が視聴できるようになります。なお、一部の4K番組と8K放送は、同じBS衛星を利用するものの、従来とは異なる左旋(電波の伝送方式の1つ円偏波を利用し、従来の右回に加え、左回りも利用することで、高効率にデータを送受信することができる)電波を用いるため、全ての4K/8K放送を受信しようとすると、パラボラアンテナは対応製品が必要になります。
2018年秋から発売されるテレビは、4K/8K放送が受信可能なチューナーを内蔵した製品も増えるでしょう。
このように、放送システムの変化に伴い、メーカーや販売店は、チューナーやテレビなどの特需を期待しています。
■4K/8K放送は成功するか?
2018年12月にスタートする4K/8K放送は、基幹放送という位置付けの実用放送です。しかしながら、視聴者が順調に増えるとは考え難い状況です。
そう考える理由は「必然性が無い」こと。
過去、地上波アナログ放送から地上デジタル放送への移行は、従前の基幹放送が視聴できなくなるので、何らかの対策を行う「必然性」がありました。これに対し、本年12月に始まる4K放送は、基幹放送という位置付けながらも、現在の地上デジタル放送は継続するので、視聴者にとっては乗り換える「必然性」はないのです。
4K放送によって画質の向上が期待できますが、衛星放送やそれに代わる設備の導入が必要となると、多くの視聴者は二の足を踏むでしょう。
また、現在では高速インターネット通信網が発達し、4Kも含め、映画やドラマなどが月定額で見放題のネット動画配信サービスが人気になっています。
つまり、4K放送開始が100%周知されたとしても、視聴者に「選択」されるには相応の魅力が求められるという訳です。
ネットを利用する動画配信サービスは、見たい時に見たいコンテンツを選択して視聴でき、画質、利便性、あらゆる面でアップデートが可能と柔軟製が高く、放送が対抗するのは簡単ではなさそうです。
■さいごに
因みに、放送が絶対的に優れているのは、視聴者がいくら増えても問題がないこと。ネット配信は、限りのある通信帯域をシェアするので、利用者が増えて混雑すると映像が停止したりカクカク途切れることがあります。これに対して電波を用いるブロードキャストは、視聴者がいくら増えてもなんら問題がありません。視聴者が少ないとそのメリットが発揮できないのは皮肉ですが!
既に画一的で一方的な放送の役割は終え、インターネット通信は5Gの登場でますます強力に。衛星による4K/8K放送は、茨の道を歩むことになりそうです。

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