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- 業績アップにつながる!ワンランク上の手紙・メール術
- 第36回 手書き文字で気持ちを伝えて 信頼や愛社精神を育む
新年おめでとうございます。
2020年が明るい一年でありますように。
皆様、御社員の皆様、ご家族の皆様が健康で、心おだやか日々を過ごせることを願っています。
手紙の魅力は、送る相手との関係や伝えたい気持ちによって、言葉や紙やペンを無限に使い分けられるところにあります。
それを読む相手が取引先なのか、上司なのか、友人なのか。お礼なのか、お祝いなのか、お悔みなのか。「ありがとう」のひと言をとっても「心より感謝申し上げます」なのか、「ありがとう!」なのか。のびのび書くか、かしこまって書くか。
それらはすべて数値化できないからこそ、唯一無二のものとしてわたしたちの心に響き、記憶に刻まれるのです。
多くの知識人が言うように、この数年のうちに社会はより一層、効率化に向かい、多くの仕事がAIに代替されていくでしょう。
では、こうした手紙(=手間のかかるアナログ)とは対極に向かう時代において、手紙の存在価値は失われるのでしょうか?
いいえ、わたしは決してそうは思いません。
AI化が進めば進むほど、わたしたち人間は「便利さ」や「効率」だけでは決して満たされない「温かさ」や「安らぎ」、人間の生存欲求ともいえる「だれかに認められたい」という感情を無視できなくなります。
そして、それは必ず「表現」に向かいます。
ここでいう「表現」とは、自分の中にある思想や感情を外に向けて表すことです。
具体的には、気持ちを伝えて他者とつながったり、感性が共鳴する人たちとの出会いを育んだり、身近な人と愛を深め合ったりすることを言います。
企業においては、お客様にハガキや一筆箋を使ってお礼のひと言を送りましょう。「この会社は私のことをしっかり見てくれる。ありがたい」と喜ばれ、信頼につながります。
社内で働くメンバー同士でサンキューカードを送り合うのも最高です。職場に安心感が生まれ、社員の愛社精神が増すでしょう。
さらに、いつも支えてくれる家族に対して(社員が)感謝の気持ちを伝えるのもよいものです。家族からこれまで以上に応援してもらえ、心が強くなります。
手紙を書くときの「したためる」は漢字で「認める」と書きます。
手書き文字で気持ちを伝えることで自分を認め、相手をも認められるのですね。
本年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
急に気温が下がり、電車の中でもマスクをしている人を多く見かけるようになりました。風邪に気をつけて過ごしたいですね。
さて、年末が近づくにつれ「年賀状」のことで頭を悩ませる方も多くいるでしょう。交友関係が広く様々な顔をお持ちの方ほど人付き合いの悩みは多岐にわたりますから、年賀状にまつわる疑問や悩みも多くあるのではないでしょうか。
相手が誰であれ、書くときの基本はその人の顔を思い浮かべることです。顔や過去に交わした会話の内容を思い浮かべて書くと、自然と気持ちが伝わる一枚になります。
久しぶりの人や一度きりしか会ったことがなく、顔が思い浮かばないときには互いの発展や健康を願う言葉を添えましょう。
例年、絵柄で人気なのはオーソドックスな干支のものです。
組織の代表として送る場合も、親戚、趣味や地域社会での友人知人に送る場合も、相手を選ばずに使えます。
福を呼び込む
ところで、みなさんはまだ年が明けない12月のうちに「あけましておめでとう」と書くことに、「なぜ?」と淡い疑問を抱いたことはありませんか。
まだ起きていない未来を祝うことを「予祝(よしゅく)」と言います。
日本では古来、一年間の農作業や五穀豊穣を模擬実演する予祝の行事がありました。願いが叶うと固く心に決め、それを祝ってから物事に取りかかると自然に脳がそのように作用し、願い通りの現実が舞い込むというのです。
来年の干支は「子(ねずみ)」。ねずみは「ねずみ算」に言い表されるように、繁殖力の強い動物として知られています。
従業員や支店が増え、会社の遺伝子がみるみる社会に根付くことを願い、ペンをとりましょう。
・今年は〇〇〇にチャレンジします
・従業員が増え、社内に若いエネルギーが溢れています
・おかげさまで社員の士気が上がり、働きやすい会社と言われています
・地域でいちばんと言われる店舗になりました
・この一年ケガも病気もなく、ありがたく思っています
・家族の皆が日々健康であることに感謝しています
・ますますのご発展とご健勝を願います