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不動産

第51回 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる

売れる住宅を創る 100の視点

今回は前回と同じフェーズ8の「 モノづくり 」第2項目の『 安心・安全 』4項目中の第2項目である『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』に関してのお話を致します。

前回はフェーズ8の「 モノづくり 」の『 安心・安全 』4項目の中の最初の第1項目である『 マンションは戸建に比べてセキュリティーが良い。 』に関してのお話を致しました。
 
「 モノづくり 」での住まいの『 安心・安全 』で2番目に申し上げたいのが『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』と言う事で、今回は具体的に詳しく御説明致します。
 
前回のおさらいを致しますと「 モノづくり 」の重要な事である、住まいは『 安心・安全 』が大切で『 マンションは戸建に比べてセキュリティーが良い。 』という項目のマンションのセキュリティーに関して具体的な事項と更に戸建のセキュリティーを高める御説明を致しました。
 
さて、前回と同様に今回も建築家の私が最も得意とする「 モノづくり 」の「 こだわり 」についてのお話になります。
 
このコラムで、いつも申し上げていますが、準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーにとってはこれから分譲予定物件の「 モノづくり 」はとても重要で、顧客が気付かない細かな所に配慮が行き届いた良い商品を作り続ける事が大切です。その様な物件を分譲し続けますと、準大手や中堅ディベロッパーでも大手ディベロッパーを凌駕し、会社の信用が高まり有名な「 ブランド 」形成になっていくのです。
 
その様になる為にも、今回のタイトルも「 モノづくり 」の第2項目の『 安心・安全 』4項目中の第2項目である『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』に関してのお話を致します。
 
今回も私が手がけました今迄の新規分譲マンションや建売戸建等の設計業務の経験に基づいた大切なお話です。準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの方々に『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』という事を前回の『 マンションは戸建に比べてセキュリティーが良い。 』という内容を更に詳しく具体的に御説明させて戴きます。
 
毎回、申し上げていますが、私は2000年に体調を崩し「 東急設計コンサルタント 」の設計部長を自ら辞し退職致しました。その後、約2年間体調の回復を兼ねて多くの分譲マンションや分譲戸建を見学して廻りました。そして2002年に「 碓井建築オフィス 」を設立し、現在までに十数社の準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの分譲マンション、建売戸建や戸建団地等の商品企画のコンサルティングや設計監修を数多く行っています。
 
また、購入者向けに「 購入相談 」「現地同行チェック」や「 内覧会同行チェック 」も行っています。この業務に依っても購入予定者や購入者の生の声を沢山聞いており、このコラムに反映させております。
 
これらの業務や経験を踏まえて、準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの商品企画部門のメンバーの方々に申し上げたいのは、今回の『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』もこれから販売する商品にかかわる重要な事柄です。商品企画部門のメンバーの方々のみでなく販売担当や管理業務の方々にも是非御読み戴き、商品企画会議に出席し意見交換をして戴きたいと存じます。
 
今回の「 モノづくり 」の第2項目の『 安心・安全 』4項目の第2項目である『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』という事は、マンションや戸建を商品企画し分譲する上では、重要な事ですのでこれから具体的に御説明致します。
 
前回も申し上げましたが、我国もだいぶ治安が悪くなり、セキュリティーの大切さが一般の方々にも浸透してきておりますので売主の方々は購入者に如何にセキュリティーの高い安全な住まいを供給するかが今後、細やかに検討する事が不可欠になります。
 
マンションの大きなメリットはスケールメリットを生かしたセキュリティーの良い事です。マンションはスケールが大きくなればなる程スケールメリットが生じ、住戸数が多ければ多い程、セキュリティーに携わる管理の充実が図れます。
 
具体的に申し上げますと、通常の分譲マンションでは総戸数が約300戸以上の場合は管理人が24時間常駐管理をし、入館者のチェックや監視カメラ画像のチェックを致しております。そのチェックをくぐり抜けて悪い人が入館しまして、住戸内に入ろうと致しますと、玄関扉や窓のセンサーが感知致しまして、管理人室の警報盤に信号を送り、常駐の管理人が直ぐセンサーを感知した住戸に駆けつけてとり押さえる事が可能なのです。
 
上記マンションより規模の小さい総戸数約100戸位のマンションですと、スケールメリットが少なくなり24時間常駐管理を致しますと毎月の管理費の費用負担がかなり高くなりますので「 超高級マンション 」では24時間常駐管理及び警備を行なっていますが、通常のファミリーマンションでは管理人が日勤管理になります。この場合は管理人が朝8時から夕方5時近くまで管理人室に居ますので、居る時間帯は訪問者のチェックや監視カメラの画像のチェックができます。しかし、日勤管理の場合は夕方5時以降より朝8時までと日曜、祭日は管理人が居ませんので、その間は機械警備に頼らざろう得ません。次にお話致します小規模マンションと同じ状態になります。
 
小規模マンションで総戸数が約30戸以下ですと「 スーパー億ション 」では24時間常駐管理及び警備を必ず行なっていますが、入居者が支払う毎月の管理費だけでもアパートの家賃以上の金額になっています。この規模のファミリーマンションでは管理人が他の3件~5件位の小規模マンションの管理とかけもちでほとんど居ない場合が多く、セキュリティーは主に機械警備と警備会社に頼っています。
 
この様な小規模マンションの場合はセキュリティーが万全な機械警備の設置をしなければなりません。
 
悪い人( 泥棒やストーカー )は管理人が居ないのを見定めて、入居者がオートロックを開けて入館する時に、なにくわぬ顔で入居者と一緒にそのマンションに入ってきます。その辺の事は防ぎようが無いので、エントランスホールより先のエレベーター、廊下( 外廊下含む )に侵入できない様にする事が大切なのです。
 
特に最近の良い分譲マンションは二重オートロックと称して、エントランス入り口と1階のエレベーターホール入口にオートロックの扉を設置しています。しかし、これでも不充分です。エレベーターホール入り口のオートロックの扉も入居者が入る時に一緒に入れば入れます。
 
そこで最近設置されていますのが、1階エレベーターの乗り場の入口脇の操作盤( 呼びボタンの盤 )にIDカードかノンタッチキー( 住戸の鍵 )をかざし、読み取れる装置を盤に設置し、それにIDカードかノンタッチキーが触れますと、エレベーターが着床しましてIDカードかノンタッチキーの持ち主の階のみエレベーターが停止する様にしています。万が一、不審者が入居者と一緒にエレベーターに乗ったとしても、この動作をしなければ、入居者はカゴ内の非常ボタンを押せば、防犯ベルが鳴り不審者は逃げていく様になっています。そして非常押しボタンを3秒~5秒以上押せば、非常事態の信号が管理人室の総合盤、エレベーターの保守・点検会社や警備会社のセンターに行く様になっています。管理人が居る場合は直ぐに駆けつけられますので良いのです。管理人が居ない場合は警備会社の警備員は25分以内に駆けつけられなければなりません。
 
また更に、悪い人が廊下( 外廊下含む )等に侵入不可能にしなければなりません。屋内廊下ですと、IDカードかノンタッチキーを触れると解錠する鍵を設置すれば済みます。
処が、外廊下の場合は、敷地内の人や自転車や車の出入り口に高さ2m以上の門扉を設置し、そこにもIDカードかノンタッチキーを触れると解錠する鍵を設置しなければ万全ではありません。当然門扉の周囲には門扉と同じ高さの塀を設置しなければなりません。これは業界用語で「 ゲーテッドマンション 」と呼ばれています。
 
更に、最近はIT技術を用いた「 スマートマンション 」仕様を設置するマンションが出てきまして最新のセキュリティーを行っています。「 スマートマンション 」仕様は年々進歩し高度なセキュリティー設備になってきています。
 
一例を申し上げますと、住戸内のテレビ付きインターフォン総合盤にテレビカメラとセンサーが設置されていまして、住戸内の異常を感知致しますと、管理人室の警報盤、警備会社の警報盤や外出している入居者の「 スマートフォン 」に画像や信号が自動的に行くようになっているのです。
 
この警備システムは今後多くのマンションで採用されると予想致します。ディベロッパーの方々はこの警備システムの勉強をしておいて下さい。
 
今回御説明致しました様に『 セキュリティーの高さはスケールメリットや管理費の価格に比例して高くなる。 』のです。
 
いつも申し上げていますが、準大手ディベロッパーや中堅ディベロッパーの会社の物件はセキュリティー設備に上記の様な配慮をしている物件が少ないので、この様な配慮を致しませんと、住まう方々はセキュリティー仕様には敏感ですので「 客寄せパンダ 」的な共用施設にお金をかけるならば、その様な共用施設の設置を止めその建築費用をセキュリティー設備に回せば、大手ディベロッパーと互角に勝負可能だと思います。
 
その証拠に「 客寄せパンダ 」的な共用施設が有るマンションはだんだん客離れが始まっています。セキュリティーの仕様と設備を充実させれば、同業他社との差別化が図れますし、売主の信用が増し、良い「 ブランド 」が構築されていくと思います。
 
不動産事業で一番大切なのは売主の信用です。信用を落とすのは一瞬ですが、再度築くには最低10年はかかります。この事は肝に銘じて下さい。
 
次回は今回と同じフェーズ8の「 モノづくり 」第2項目の『 安心・安全 』4項目中の第3項目である『 マンションに於ける最低限のセキュリティー。 』に関してのお話を致します。
 
次回も期待して戴ければ幸いと存じます。               以上。

   


 


                                                                                                                 
                                                                                                                                   

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