menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第26話 破たん後に会社の資産、会社の個人資産はどうなるか?

あなたの会社と資産を守る一手

「破たん、倒産後に会社の資産、社長の個人資産はどうなりますか? 」という質問をよく聞く。
質問のしかたは必ずしも そのとおりではないのだが、経営者にとって聞きたいことはそこに集約されるようだ。
 
この質問にたいする答えは、資産と債務のバランスで異なる。
簡単に言えば、 元本、利息、遅延損害金を含めて返せるだけの資産があるかどうかで、すべては決まる。
 
会社・社長・保証人の資産 > 借入金残高 〔元本、利息、遅延損害金〕
なら資産は残り、
会社・社長・保証人の資産 < 借入金残高 〔元本、利息、遅延損害金〕
の場合、すべての資産を失うことになる。
 
会社・社長・保証人の資産が多ければ多いほどいいのだが、同時に資産売却で全額返済できるのなら早めに資産を売却するということが肝になる。
それは、期限の利益を喪失して全額償還が求められたとき、遅くなれば遅くなるほど、 10%を超える遅延損害金(18.25%とか14%など約定書に記載されています)まで全額とられてしまうからだ。一度信用を失えば、この部分での金融機関の対応は慈悲がないものになる。
 
ただし、債務者でも保証人でもない人が持つ資産には、当たり前だが何の影響もない。保証人でない経営者の妻がもつ不動産は安泰なのだ(ただしそれが会社の債務の担保になっている場合などは別です)。中にはそうやって資産をわりふり、会社に何かがあってもうまく資産を残していこうとする経営者もいる。
 
ここまで読んできて、 遅延損害金(18.25%とか14%など約定書に記載されています)というのが破たん時には大きな影響を持つと思う方も多いと思う。
 
実際、資産売却が遅れれば遅れるほどこの遅延損害金が大きい負担になる。
「これをまけてもらうことはできるか?」という質問をうけることもあるが、原則はできないと答えるしかない。ただし、一定の条件にあてはまるなら、この遅延損害金の請求額をまけてもらう、あるいはディスカウントしてもらう交渉はできるし、ディスカウントしてもらった顧客もいる。
 
※遅延損害金の交渉については、個別の相談に応じます。
 
itte26_01.gif

 

第25話 破たんしても再生できるポイントとは(2)前のページ

第27話 フレキシビリティー(柔軟性)、経営のあらゆる場面で必要なもの次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第25話 破たんしても再生できるポイントとは(2)

  2. 第55話 手元キャッシュを最大化する経営(1)

  3. 第65話 所有不動産に仮差押・差押をされたら…(2)

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳 2025年1月22日号

  2. 第153話 債権譲渡に債務者の承諾は必要ない

  3. 192軒目 「焼肉ホルモン 在市 浜松町店 @浜松町駅・大門駅 ~東京で『味ん味ん』の次によく利用する焼肉店」

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 人事・労務

    第109話 働き方改革関連法が成立しました
  2. 税務・会計

    第94号 BS「格言」 其の三十九
  3. マネジメント

    国のかたち、組織のかたち(13) 官僚機構のほころび
  4. サービス

    55軒目 「ニューヨークで一番ホットなマジソンスクエアガーデン」
  5. マネジメント

    故事成語に学ぶ(35) 兵は拙速を聞くも、未だ巧遅を覩(み)ざるなり
keyboard_arrow_up