9月上旬に、仙台のS工業(S社長)と4ヶ月ぶりにお会いした。
受注量も増え、順調に社業を伸ばしておられるが、S社長のすばらしい事は、「どんな一般論であろうと、他業界の事例であろうと」そこにある「事実」を自社内の個別案件に結びつけ、業績向上へ具体的に手を打つ思考回路と行動特性にある。
図にすれば、
[一般論]⇒[自社の具体論]
[自社の具体論]はあくまで⇒[自社の具体論]
である。しかし実際には、これができるようでなかなかできない。
逆に、どんなに深刻な問題で話し合っても、議論を重ねるうちに一般論に話が戻ってしまう社長もいる。業績不振が経済環境のせいであったり、業界の一般的な理由に帰結してしまう。
具体的な打開策が決まらないし、決めても実行されない。
結果、当然のことながら事態は好転しない。
社長であれば、自分自身の思考回路が常に「具体論」的になっているかを十分注意して欲しい。一見、「ジコチュー」の様に思われがちだが、業績を伸ばす社長は、原因自分論に立っているし、現場主義であり、他に責任を転嫁することをしない。
誰かと一緒に仕事をする場合には尚更、仕事の話や雑談を通して相手の思考回路のパターンを見ておくことは重要だ。
一般論が主張が明確なときほど理屈が通っているから判断に迷うが、間違ってはいけない。