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- 第38回 CEATEC JAPAN 2019
■CEATEC・ANAブース
幕張メッセで10月15~18日に開催されたCEATEC JAPAN 2019には、シリコンバレーや深センで視察した企業も何社か参加しており、日本への進出が始まっていることを感じた。
9月のシリコンバレー視察で訪問中にちょうど梱包作業の最中だったオムニラボの遠隔操作ロボットは、「newme(ニューミー)」という名前でANAブースに10台ほど置かれ、ディスプレイを通して、客室乗務員の女性と質疑応答や記念写真撮影などを行っていた。
初出展のANAは、Society 5.0(超スマート社会)の実現に向けた取り組みの一つとして、「AVATAR(アバター)」事業を始動させている。
アバターとは、遠隔地にいる人との会話や体験による新しいライフスタイルの提案として、ロボット技術など最先端テクノロジーを用いた自身の分身(アバター)を活用してコミュニケーションをとったりアクションを起こしたりするもので、今後は観光、教育、医療活動など多様な業態の発展にも貢献すると考えられている。
今回のCEATECで、ANAは遠隔釣りロボットなど数点のロボットを出していたが、客室乗務員による「おもてなし講座」が行われていたオムニラボが製造したコミュニケーション型アバター「newme(ニューミー)」の注目度は高かった。
航空会社であるANAには「世界中をつなげていく」という経営理念があり、飛行機以外で瞬間移動してつなぐことのできるアバターの世界をもっともっと広げていきたいという意向があるため、今後は2020年に国内外に1,000台を配置する予定だという。
■オムニラボ
遠隔操作で移動できるアバター型ロボットは何社もあるが、その中でオムニラボが選ばれた理由は、価格が5,000ドル以下で6ヶ月以内に製造できるというところだった。
オムニラボは、社内にある3Dプリンタで半導体部品以外を全て製造し組み立てているため、24時間で1台を作れ、1ヶ月半で50台、6ヶ月以内に1,000台の納品が可能で、これを実現できるロボットメーカーは他にはない。
製造が早いという面では、深センでも低品質の金型なら一週間で作るところなどもあるが、シリコンバレーでもそれに対抗できる企業があることを証明した。
■マーブル、TUYA
今年5月の「第30回社長のめしの種4.0」でご紹介したように、デリバリーロボット・Marbleも三菱地所のブースで注目されていたし、深セン視察で伺った家電などのIoT化を即座に提供するtuyaもブースを構えるなど、視察先企業の活躍が目立った今年のCEATEC JAPANだった。
======== DATA =========
●CEATEC JAPAN 2019
●ANAアバター準備室
●オムニラボ(OhmniLabs)
●第30回 デリバリーロボット・Marble
●三菱地所 xTECH営業部
●マーブル(Marble)
●tuya(日本語)
●tuya(英語)