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第32話 「人材における人格能力の育み その2」

東川鷹年の「中小企業の人育て」

 自創経営とは、業績を上げ続け、社員が安心して働き続けられる強い会社を創るために“任すから任せるに足りる人”を育てる『仕組み』です。
 
 この『仕組み』は仕事人間として単に職務遂行能力を高めるだけの成長するだけではなく、自らの人生をより豊かにする事ができ、かつ会社や社会に貢献できる“人格能力”を高めるために、仕事を通じて人間的に成長する『仕組み』となっています。
 
 この“人格能力”の土台となる脳力開発には大きく分けて3面あり、その中の第1面が『心構え』となります。
 
 人の「心」は、その人の「行動」に表れていると考え、その「行動」を観て、どのような心構えでいるかを判断することができます。この心構えを育むためには、単なる座学の教育では失敗に終わります。
 
 口先だけで、「心構えが大切だ!」と、唱えるだけで終わり、実際の行動は変わらないからです。“行動変革”が起こって始めて、その心構えが育まれたと言えるのです。
 
 第1面の心構えには、3つの指針があり、今回の2つ目の指針は、『進歩発展を目指す姿勢』です。解りやすく言い換えれば、「自らを成長させる!」という心構えです。
 
 “成長”とは、一言で言えば“変化”を意味し、その変化には、2種類あります。1つ目は、「今、出来ることが、これからさらに良く出来るようにな る」(“出来る”ことが伸びている状態)という変化です。この変化を遂げるためには、『高い目標』に挑戦しているという行動が観えることが大切です。
 
 2つ目は、「今は未だ出来ないことが、これから出来るようになる」(“出来る”ことが増えている状態)という変化です。この変化を遂げるためには『新しいこと』に挑戦しているという行動が観えることが大切です。
 
 この指針の反対面の“良くない心構え”を『現状維持の姿勢』といいます。解りやすく言えば、「出来ることを、出来る時に、出来る範囲でやる」という意味です。
 
 「出来ることはやる。」が「出来ないことはやらない。」一見、正しいように思われるのですが、「出来ないこと」を出来ないまま放置し、出来ることだけを やっている社員ばかりの組織は、絶対に繁栄は望めません。ただ、どちらにしても、社長を始め管理職の方々が、全社員の行動を全て観ることは不可能です。
 
 そこで、自創経営では、全社員の成長を目的とした【目標管理の仕組み】として、チャレンジシートとランクUPノートというツールを活用して、社員がどの ような行動をとることによって、どのような結果を出そうとしており、その結果がどれだけの成果に結び付くのかが、全て観える仕組みとなっています。
 
 全社員が「今は未だ出来ないが、これから出来るようになる」という心構えを持ち、《自らの行動を変化させる》ことによって《より良い結果をもたらす》こ とにつながり、その結果が、《より多くの成果に結び付く》といったストーリーを、チャレンジシートで年間目標として掲げ、年間計画を立てる“仕組み”に よって、全社員が成長をする“きっかけ”を持つ仕組みとなっています。
 
 その年間計画から、月間、週間、そして日々の行動計画へと、順番に落とし込むツールが《ランクUPノート》なのです。
 
 この2つのツールを全社員が活用し、上司と部下が日々、成長対話を行うことによって“出来る方法を一緒に話し合う”組織風土を創り上げる。その仕組みが きっちりと運用され、全社員の行動変革が起こることによって、毎年成長し、業績・成果を上げ続けることができ、強い会社へと成長する事が出来るのです。
 
 そのために、部下が今は未だ“出来ない”からこそ、これから“出来る”ようなるために、『部下に成長機会を与える』という器量ある行動をとることが出来る管理職を育てることが、強い会社を創るためには、最も重要なのです。
 
 部下と共に成長する管理職を育成することが出来る仕組みの詳細を6月、7月の【管理職養成講座】で所長が解説してまいります。

 

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