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社員教育・営業

第119回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方40「ホスピタリティと助け合い」

デキル社員に育てる! 社員教育の決め手

「仕事のすすめ方
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆

 

 前回「今年の社員教育の決め手」についてお話しました。今回は、「ホスピタリティと助け合い」についてお話します。
 「ホスピタリティ」という言葉を初めて聞いたと思う方はいらっしゃらないでしょう。ではホスピタリティって何?と聞かれたら、即答は難しいかもしれません。ホスピタリティの語源はラテン語のHospice(客人等の保護)です。狭義では人と人、両者の相互満足があって成立し、そこから信頼関係や絆に繋がります。広義では人とモノ、人と社会、人と自然との関わりなどで幅が広いです、枠組みが大きいです。
 
 ここでは、人と人との関わりについて述べていきます。特に対象がお客様ではなく、社員同士という角度でお話します。私は、会社の仲間はセカンド・ファミリーという言葉をよく使います。一日を一緒に過ごす時間の長さを比喩して言っているのですが、だからこそ会社の枠組みの中での関係は大事です。お互いが「同僚、上司との関係の持ち方」をイノベーションすべきです。同じ会社にそれぞれが、異なる時期にそれぞれの入社動機で集まったのですが、実にありがたい「出会い」ではないでしょうか。私の研修講師としての長い経験から受講生に学んだのは、人は例外なくそれぞれがよいところを持っているということです。もしあなたが社内にあの方はちょっと・・・という方がいるとしたら原因はあなたです。あなたの心の窓をもう少し開けてください。あの方の見え方が違ってくるはずです。つまり自分中心で判断をしてしまうと、人物評価を見誤る危険があります。もし全員があの方はちょっと・・・でしたら、あなた方が協力して、あの方をあなた方の土俵に招いてさしあげることが必要です。同じ方向をみて全員が歩みを進めると、会社単位としての推進力がますのは自明の理です。社内でお互いを人と人の関係でホスピタリティを持って思いあえると、会社は楽しい場所です。働き方の効率も比例してあがってきます。
 
 20年ほど前になりますが、研修のご依頼をいただいた会社の例です。全国に展開している会社の支社に、初めて伺ったとき、会社の大気がとても柔らかで、まるでその大気が「ようこそいらっしゃいました」と言っているようでした。すぐに人間関係のよい会社と感じました。
 
 研修開始前と終了後にお茶をいただいていた短い時間に聞こえてきた会話は、
「○○さん、研修の準備お世話になりました」
「○○部長、〇時からの打ち合わせよろしくお願いいたします」 
「お待たせしました、〇〇さん。Aお客様の資料の準備ができました」「忙しいのに悪かったね、ありがとう」
「○○さん、5時をまわったけど、〇〇ちゃんのお迎え大丈夫?」「今日は母がむかえにいってくれるので大丈夫です。ありがとうございます」
などでした。
 
 それらの会話から社内のヒエラルキー以前に、人が人として尊敬し合っている・感謝をしあっているのが伝わってきてとても温かい気持ちになりました。お互いが一人一人大事な仲間として関心を持っているのです。関心があれば自然と助け合いは醸成されます。何かすごいことを言う必要はありません。細やかな事柄で十分です。それでも気持ちを言葉にだすと、「私はいつもあなたを見ています」という心を伝えられます。これがまさにホスピタリティです。全社員が出社するのが楽しい、一緒に働くのが楽しいのモードに自然と変わります。
 
 私は、支店長が転勤なさるまでの2年間、数回研修でその会社に伺いましたが、毎回伺うのがその前夜から楽しみでした。今でもときどき当時の10名ほどのメンバーを懐かしく思い出すことがあります。
 
 AIが進む時代だからこそ、ホスピタリティを見直してお互いの関係性を深める必要が大いにあるのではないでしょうか。ちなみに、3月24日は日本ホスピタリティ推進協会が制定したホスピタリティ・ディです。
 
 
■松尾友子氏
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