「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
ご依頼をいただいて企業に伺ったとき、たまたま朝礼で企業理念を唱和しているのが聞こえたりしますが、第3者の私が聞いても言葉の意味をしっかり自分の心に落とし込んで言っていないように感じることがあります。これでは口先だけの企業理念の唱和で、お客様の喜んで頂ける応対を具現化するのは難しいでしょう。私は新人研修をご依頼されると、参加者全員に企業理念の内容の咀嚼と音声表現の指導のご提案をしています。
大事な企業理念を理解した上での言動であれば自ずから行動の方向がわかります。何を積み重ねていくのが大切であるかがわかります。日々基本を疎かにしない取り組みを続けることが大切です。身だしなみ・挨拶・笑顔・キビキビとした動作・電話での明るく爽やかな社名の名乗りなど、新人研修で学ぶことが多く含まれます。新人研修で学ぶ内容は、社会人として「これからずっと必要な基本」です。新人さん向けの研修だから易しい内容ということでは全くありません。
たとえば挨拶一つをとっても、自分の心身のコンディションで日々変わったりせずに、いつもお客様に喜んでいただける明るく爽やかな挨拶をし続けられるかどうかです。基本の言動をしっかりし続けていると、無意識のレベルで基本の動作が出せるようになります。そして少しずつですが応用する力も備わってきます。私が長く関わらせていただいている企業様は「基本の徹底21ケ年目」というポスターを壁に掲げています。昨年伺ったときは「基本の徹底20ケ年目」でした。毎年ポスターの〇〇年目の数字を更新しているのです。
さらにお客様との接点を、縦軸が「基本」・横軸が「お客様とのコミュニケーションの回数」の立ち位置で行うと、ロイヤルティはさらに高まります。なぜなら「人は関心を持ってもらうことは嬉しい」からです。例えばあなたが新幹線で名古屋に商用で行くとき、横浜のA株式会社と取引があり担当者がBさんだとします。新幹線が横浜を過ぎる頃、「A株式会社B様。いつもお世話になっております。名古屋に向かう新幹線で、只今横浜を通過しました。本日はメールでのご挨拶のみで失礼いたしますが、〇日の会議でお目にかかるのを楽しみに致しております」とメールを出したとします。挨拶という基本と、一回多いコミュニケーションとで、お客様との接点を一回増やすことができます。
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