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戦略・戦術

第174号 フルフィルメントという顧客サービス

社長のための“儲かる通販”戦略視点

 私もよくネット通販を利用するが、最近とみに感じるのは、スピード配送の標準化である。
 
 1、2人で運営しているようなショッピングサイトでも、午前中に注文すると、翌日届くことが珍しくなくなった。
 
 聞いたこともない小さな会社が、思いのほか対応がいいと好印象となり、「次も…」と応援したくなるのが人情である。
 
 ご存知の通り、このスピード配送の流れを作ったのはアマゾンであり、楽天もアマゾンに対抗するために配送サービスを強化している。この流れを受けて、中小のネット通販事業者も、各社のフルフィルメントサービスを活用するなどして、できる範囲内で迅速に対応する会社が増えている。
 
 配送までのリードタイム短縮が当たり前になっている今、ネット通販に慣れているユーザーは、早く商品が到着することを期待するからだ。そしてもう一つ、フルフィルメントに中で、通販会社の成熟度を見て取れるのが、商品の届け方だ。商品を受け取った際、梱包の丁寧さや商品への配慮、そして注文品を手にした顧客への心配りを感じられることがある。
 
 たとえば、デザイン化されたダンボールや、まっすぐに貼られた送付状、剥がしやすくなっている梱包テープ、商品を守るエアパッキンの包み方、商品に添えられた手書きのメッセージカード等々、行き届いた配慮は、十分ひとつの顧客サービスとなり得るのである。
 
 たとえ、こだわりの商品を作っていても、企業理念として顧客中心主義を掲げていても、商品を届ける過程で手抜かりが露呈すれば、真実味に乏しく、それまでの努力が台無しになってしまう。通販事業は、商品作りからフルフィルメントまで、徹頭徹尾に確かな想いが反映されているべきで、会社の姿勢も一緒に届けるという感覚が必要なのだ。
 
 これから、いよいよ年末商戦が始まる。気を引きしめて、フルフィルメントという顧客サービスを磨いていこう。

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