いま、海外進出先として日本企業に人気の国・地域は、 [1位]中国、 [2位]ベトナム、 [3位]米国、[4位]台湾 、[5位]タイとなっている。このランキングは、海外進出支援企業の㈱RESORZ(リソーズ)が、昨年4月から今年3月までの1年間の海外進出相談案件を集計した結果である。
同社では、5年前の2013年にも同様の調査を実施しており、中国は前回に続きランク1位をキープし、海外進出先として相変わらず高い人気を集めている。その一方で、前回9位から2位へと大躍進したのがベトナムだ。ベトナムに関心がある企業を業種別に見てみると、製造業26%、卸・小売業23%、サービス業9%の順となっている。
2013年といえば、私が十数年前からスタートしている海外販路開拓ツアーの“ジャパン・プラス・ワン”の進出先として、中国からタイ、そして次のマーケット国を探すべく、ハノイを中心に頻繁にベトナムに通い出した時期と重なる。その後、ベトナムで本格的な営業活動を行った結果、この3、4年でベトナム進出を果たした顧問先企業は10社になろうとしており、中には2年目から現地で黒字経営を成した会社も出てきている。
私論の“ジャパン・プラス・ワン”は、中小企業においても、縮み続ける日本市場の目減り分を海外進出により補い、高い経済成長が見込まれる中国及びASEANというひとかたまりの巨大市場を、自社の販売エリアとして取り込むという考え方に基づく。ASEAN諸国へのアクセスが良く、ハブ的な役割を果たすバンコクを基点に、急速に豊かになったベトナム市場への進出を果たした今、私の次のターゲットは、成長余地の大きいミャンマーである。これは、実際に現地を訪れて、ミャンマー人消費者のニーズを肌感覚で理解した上で、現地マーケーターとの意見交換から導き出した答えである。これから3、4年は足繁くミャンマーに通うことになるだろう。