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第10話 成長課題 管理職の部下育成術(10)

“出来る”管理職の条件

あなたの会社の管理職は
『人が育つ組織体制を築き、チェックとフォローを行うこと』が出来ていますか?
 
強い会社として業績・成果を上げ続けることが出来る組織を創るためには、新入社員以外のすべての社員が、誰かを育てることができている組織体制を創る必要があります。
 
“人を育てる人が自らを育む”
社員が育つ一番の成長機会が、【人を育てる】ことなのです。
 
強い会社の管理職は、社員一人一人の成長課題として、「誰が、誰を、いつまでに、何が、どこまでできる人に育てるのか」との、チーム編成を明確にすることができています。
 
人財育成の仕組みである自創経営における目標管理チャレンジシステムでは、社員一人ひとりがチャレンジシートというツールを活用して高い年間目標を掲げます。
 
その年間目標には、3種類の目標があります。
 
A目標:業績・成果につながる仕事の目標
B目標:人材育成目標(他人成長目標)と、職務拡大目標(自己成長目標)
C目標:能力向上目標(自己成長目標)
 
自創経営の人財育成では、職務遂行能力だけではなく、人格能力を高めるという成長が求められます。
 
特に人財育成目標(B目標)を達成するとなれば、自分とは性格や価値観、考え方などが違い、今は未だ出来ていない人を育成する過程の中で人間的に成長することができるのです。
ですので、職種が違った組み合わせでもかまいません。
よく、経理職や事務職などの方で、
「私には部下がいません。だから育てる対象となる人がいません。」
という人がいらっしゃいます。
 
経理職が技術職に期待すること。
事務職が営業職に期待すること。
 
など、他の職種の社員に対して、今は未だできていないまでも、できるようになって欲しいこと(期待値)はたくさんあるはずです。
であれば、その期待値を成長課題として、B目標に掲げればよいのです。
 
チャレンジシートで掲げた年間目標をランクUPノートというツールを活用して、月間目標→週間目標→日時の行動計画へとブレークダウンをする仕組みとなっています。
 
人が育つ組織体制を築くことができる管理職は、
 
人を育てる人が、どのような機会をつくり、育てようとしているのか?
人に育てられる人が、どのようにして育とうとしているのか?
 
常にランクUPノートを見て確認をすることが重要です。『チェック』
 
所帯の多い管理職で全員と対話をする時間が取れなくても、ランクUPノートを見れば、育てる人と育つ人の成長度合いが手に取るようにわかります。
そうすれば、どのように手助けをすればよいのか、具体的に手を打つこともできます。『フォロー』
 
いよいよ4月となり、新入社員が入社する節目の時期となりました。
社会人として真っ白な大人を何色に染めるかはそのOJT担当者次第です。
 
何より、新入社員を育てることを通じてOJT担当者(2年目以降の若手社員)が育つのです。
 
強い会社を創る原動力となる若手社員の育成機会として、先輩社員全員で新入社員全員を育てるOJTの仕組みも重要です。
 
管理職は新入社員のランクUPノートを最低でも月に1回はチェックして、OJTがどのような教育をしているのかをつかんで、具体的なフォロー(激励など)をして欲しいものです。
部下の成長を着実に促す管理職として、チェックとフォローが着実にできる管理職を育成し、社員一人ひとりが誰かを育て、誰かに育てられている体制を築くことができている状態になることを期待しています。
 
そして、一年後には、全社員が成長することができた!と感喜に沸き、「〇〇さんのおかげです。ありがとうございます!」という声がたくさん聞こえている状態になっていることを願っております。

 

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