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- 第91回 目指せ「不良長寿」! 自己嫌悪や罪悪感こそが健康を害する
~毎日ビールやコーラを飲みアイスを食べて100歳超え!?~
今や、テレビ、新聞・雑誌、インターネットで、健康情報を目にしない日はない。
1998年度より、当時の厚生省の「国民の健康づくり推進方策検討委員会」の委員として、「健康日本21運動」の策定に参画し、
2012年度からは、厚生労働省の「健康寿命をのばそう!Smart Life Project」のスーパーバイザーを務め、健康に関する意識の向上に努めて来た者としては、うれしい限りだ。
健康についての意識を高めることは、本人にとっても、家族や地域にとっても国にとってもプラスだ。
しかし、テレビなどで、「これを食べれば健康になる」と報じるとスーパーの棚から一瞬にして、その食材が消えたり、「あれは良くない」というと急に極端に食べなくなる人が増えるのは、明らかに異常だ。
そして、まるでクスリのように、これを食べ忘れたからと自己嫌悪に陥り、あれを食べてしまったからと、まるでタブーのように罪悪感を持つ人が少なくない。
●健康を害する最大の要因はストレスだ!
先日、小麦粉などに含まれるグルテンを食べない「グルテンフリー」の健康法にハマっている、ある知人の経営者が、別にグルテンに対するアレルギーがある訳でもないのに、レストランでの食事の一つの料理に少しグルテンが含まれていたと激怒していた。
その後も、「あの時、グルテンを食べてしまったから調子が悪い」と、ずっと不機嫌で、焼け酒を何杯もあおっていた。
その後、1週間ほど経っても、ことあるごとに、ずっとボヤいていた。
そんなことでは、家族や友人も困惑し、周囲は不快で仕事にもマイナスに違いない。
これでは本末転倒だ。健康を害する最大の要因はストレスであることを忘れている。
さまざまな健康情報に惑わされて右往左往し、それが新たなストレス生み、健康を害していては意味がない。
日本人の多くはまじめである一方、周囲に影響されやすい人が多い。
視聴率を競っているテレビやヒット数がすべてのネットメディアでは、出演する医師などの専門家も、「これはイイ」「あれはダメ」と断言する傾向が強いし、明言することを強いられる。
ある一つの医学的調査や論文に基づいて、一つの食材や食品の良し悪しを、ことさら強調した情報を鵜呑みにするほどバカげたことはない。
健康には、人それぞれ、個人差、個体差が非常に大きい上に、食事・運動・睡眠などトータルなバランスこそが何よりも重要だ。
健康を維持するためには、いい加減ならぬ、ちょうどいい加減が大切である。
●一つの健康情報にこだわり過ぎることこそが健康を害する
私は30年以上前から、「不良長寿」を目指し、友人知人にも勧めて来た。
いくつになっても好奇心を失わず、好きなことに没頭し、夢を追いかけ続けることこそが、心身の若さを保つ秘訣だと信じて疑わない。
食生活に関しても「不良長寿」を目指すべきだ。
一つの健康情報にこだわり過ぎることで生じる自己嫌悪や罪悪感こそが健康を害する。
毎日、ビールやコーラを飲み、アイスを食べて100歳以上生きている人もいる。
以下、一般的には不健康だと思われる食生活を送っているにもかかわらず、高齢でも元気な人が説く長寿の秘訣を列挙してみた。
もちろん、マネする必要はないし、人のマネをすることは良くない。
要は自分らしく生きればいいのだ。
●世界的投資家のバフェットの長寿は毎日5本のコーラが支えている!
世界的投資家で大資産家のウォーレン・バフェットを知らない人はいないだろう。
彼は、1930年、昭和5年生まれで、2018年現在、御年88歳だ。
「オマハの賢人」と呼ばれるバフェット氏だが、その食生活は、賢人というより、彼自身が認めているように、まるで悪ガキだ。
バフェット氏は、なんと、1日に5本のコーラを飲む。
中でもチェリーコークが心底好きだという。
家族を除けば、彼が人生で最も長く愛し続けているのはチェリーコークらしい。
バフェット氏は、「毎日5本のコーラが私の長寿を支えている」と明言している。
彼の一日の摂取カロリーのうち、4分の1はコーラからだ。
コーラ以外にも甘いさまざまな炭酸飲料や、加工肉ばかりのハンバーガー、ピーナッツバターたっぷりのブリトーといったジャンクフード、塩をかけまくったチキンフライドステーキ、砂糖だらけの甘いお菓子が大好きで、株主総会にアイスキャンディーをほおばりながら登場することもある。
経済記者にとって、バフェット氏の食事に付き合うのは超ヘビーで、もはや拷問だ。
バフェット付きの記者になると一気に体重が増え、その後のリハビリにたいそう苦労するという。
88歳まで毎日5本のコーラを飲めば世界有数の大資産家になれる訳ではないだろうが、たしかにそう簡単に誰でもできる芸当ではない。
●毎日ドクターペッパーを3缶飲んでるから医者いらず
以下はアメリカのハフィントンポストの記事で紹介されている100歳以上の長寿の方々だが、皆さん、まさに「不良長寿」である。
2018年で107歳になるエリザベス・サリバンさんは、「毎日、ドクターペッパー(甘い薬の味の炭酸飲料)を3缶飲んでいるお陰で、ここ何年も医者にかかったことがない」と語る。
「お医者さんたちは口をそろえて、『そんなことをしていたら死んでしまう!』と言いました。でも、彼らの方が先に亡くなって、私は、この通り、元気です」 とサリバンさんは笑う。
彼女にとって、ドクターペッパーこそが、医者よりも正しく、頼りになるドクターなのだ。
●毎日毎晩ボウル1杯のアイスクリームが長寿の秘密
110歳のヴァージニア・デイビスさんの長寿の秘密、それはアイスクリームだ!
彼女は、なんと、毎日毎晩、ボウル1杯ものアイスクリームを食べているという。
彼女の介護士も、デイビスさんは、毎週、4リットル近いアイスクリームを食べていると証言している。
100歳を過ぎてもなお、大きなペットボトル2本分のアイスクリームを、毎週、欠かさず平らげているのだ。
ちなみにデイビスさんは90歳代まで仕事を続けていたそうだ。
彼女にとって、まさに、アイスクリームはクールな(イケてる)人生の伴侶なのだ。
●100歳以上生きたければ「たくさん酒を飲め!?」
ペンシルバニア州に住むポーリーン・スパニョーラさんは、100歳の誕生日に長寿の秘訣を聞かれ、「たくさんお酒を飲むことです」と答えた。
お酒をたくさん飲んで長生きしたのは彼女だけではない。ニューヨークのスタテン島で暮らすナンシー・ランペルティさんは、101歳の誕生日に、毎晩お酒を飲んでいると話した。
世界一長寿な双子、ピーターさんとパウルス・ランゲロックさんは、毎晩グラス一杯の赤ワインをたしなんでいる。
そういえば、死後、疑義が呈されたものの、一時期、ギネスブックにも世界最高齢として認定され、120年と185日(1865年~1986年)生きたとされた日本の泉重千代さんも、「長寿の秘訣は、毎日、焼酎を飲むこと」と語っていた。
●毎朝、加工肉のベーコンを食べて世界最高齢!
現在、世界最高齢の119歳のスザンナ・マシャット・ジョーンズさんは、毎朝、加工肉のベーコンと卵とグリッツ(とうもろこし粉のおかゆ)を食べている。
彼女の介護士によれば、ジョーンズさんはおやつ代わりに、一日中、ベーコンを食べているという。
WHO(世界保健機関)は、加工肉は発がん性が高いのでなるべく避けるべきだと勧告したが、ジョーンズさんが、もし毎朝、ベーコンを食べていなかったら世界最高齢になれただろうか?
おそらく、なれなかっただろう。
●ちまたの健康情報に惑わされず、自分らしく生き、天寿をまっとうしよう!
繰り返し言うが、上記の人たちのマネする必要はないし、マネをすれば長寿になると勧めるつもりは毛頭ない。
しかし、一つの健康情報にこだわり過ぎることで生じる自己嫌悪や罪悪感こそが健康を害するのだ。
ちまたの健康情報にいちいち惑わされず、自分らしく生き、天寿をまっとうしようではないか!
目指せ、「不良長寿」!
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