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マネジメント

第27回 『積極思考と習慣』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

ネアカに変身するためには、どうしたらいいだろうか?

その基本的かつ重要なポイントは肯定的人間・ネアカタイプになろうという心がまえ、決意を持つことである。

   “人生は、否定的に考えれば否定的な現実が訪れる。肯定的な考え方をすれば、肯定的な現実が訪れる” 

こうした言葉にはかなりの真実が含まれており、肯定的思考を持ち続けると、
言動や態度が明るく積極的になってくることは間違いない。


ウイリアム・ジェームスという心理学者が面白いことを言っている。

  “腹が立つから拳を振り上げるのではない。拳を振り上げるから腹が立つのだ”
  “悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ”

“起きて欲しくないことほど、よく起きる”とは、「マーフィーの法則」で有名なエドワード・マーフィーの言葉だが、
同じマーフィーでも、ジョセフ・マーフィーは、

  “心の奥底で良いことを思えば、良いことが起こる。悪いことを考えれば悪いことが起こる”と言っている。

まさに、「内面が外面を律する」という法則、効果を指摘したものである。


いつも微笑みを浮かべる習慣を身につけていると、いつの間にか明るい人間になってくる。
私自身もスマイルカードを使って、微笑みづくりの習慣をつけよ うとした時期があった。

スマイルカードとは、銀色に加工した紙のカードで、鏡のように顔を映すことが出来る。
とくに二日酔いの日や家庭でトラブルがあったときなどには、どうしても精気の無いさえない顔をしている。
そこで、このスマイルカードを相手に笑い顔をつくってから人に会うようにする。
最初は無理でも、だんだんと笑みが自然に浮かぶようになってきて、その頃には、気持ちも明るくなってくる。


つねにネアカに見えるように振舞っていれば、少なくとも他人に与える印象をネアカに見せることができる。
そうなると、ますますネアカに振る舞うことが自然になってくる。そこまでいけば、しめたもの。
いつの間にか、自他共にネアカ人間と認めるようになって くる。

かの兼好法師は、“聖人の真似をすれば、それはもう聖人になったようなものである”と喝破している。
ネアカ人間たらんと決意したならば、ネアカの真似をすることである。

心理学者の調査によると、通常の人の場合、21日間同じことを続けていると習慣になるそうだ。
ネアカな態度や笑顔づくりも、たった3週間続ければ、ほ ぼ身につくというわけである。

まず、3週間の努力。そうして問題は問題としてとらえながらも、どうしたら解決できるのかと前向きになって取り組む。
どんな難関が目の前に立ちふさ がっていても、周りを明るくして問題解決に取り組む。

そういう意味での『肯定的人間、ネアカタイプ』になりたいものである。



新  将命     

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