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第38回 『変わるしかなかった。』 (著:野村謙二郎)

眼と耳で楽しむ読書術

春の声が聞こえてきましたね。
新年度、新学期など、新たな始まりが山積みのこの時期、
プロ野球も開幕です。
 
個人的には注目しているのは、広島カープ!
 
資金に乏しい市民球団ということもあってか、
主力選手の流出が続き、長く低迷を続けましたが、
若手選手の成長もあって、2年連続のAクラス入り。
 
いよいよ今年こそ優勝か!?
という機運が高まっています。
 
しかし、当コラムとして最も注目すべきことは
長期の低迷から脱出した舞台裏です。
 
それを考えること、知ることは
ビジネスにおいて、これ以上ないほどのヒントと参考になること確実、
と言えます。
 
そこで今回紹介するのは、
 
『変わるしかなかった。』 野村謙二郎 (著)

38-1.jpg
 
です。
変わるしかなかった。/amazonへ
 
 
昨年まで広島を率いた指揮官、
16年ぶりのAクラスに導いた野村謙二郎氏による
5年間の奮闘録。
 
読んでいて、驚くことばかりでした!
 
正直、監督という立場の人間が、
ここまで率直に心情を明らかにした本は、今までなかったと思います。
 
つまり、カッコつけてないんですね。
 
自分の出したサインがあまりに外れるので
自らの考えの逆を試してみた、という衝撃の告白もあったり…。
 
一人の人間が、もがきにもがき、苦しみ続けた様子が
ストレートに書かれています。
 
だからこそ、学びになる。
 
 ・組織を変えること、率いることが
  いかに難しいのか。
 
 ・負けが続き、指揮官としての自信を失いながらも
  戦い続けねばならないことの苦しさ。
 
 ・結果を出すために、何をどう変えねばならなかったのか。
 
 ・リーダーを育てることの必要性、その難しさ。
 
野村氏の監督としての苦悩は、そのまま社長や管理職の悩みであり、
低迷から脱したことは、ノドから手が出るほど知りたいことのはず!
 
新年度を迎えるこの時期に、1日も早く読んでおくべき一冊です。
 
尚、本書を読むときに、おすすめの音楽は
『Piano Starts Here』です。

38-2.jpg
Piano Starts Here/amazonへ
 
ジャズピアノの神様と呼ばれたアート・テイタムの名演。
しかも、1933年と1949年、16年の歳月を経た演奏が収録されてあります。
奇遇とはいえ、16年ぶりAクラスの広島と重なるところも興味深いです。
 
ぜひ合わせてお楽しみください。
 
では、また次回。
 
 

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