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マネジメント

第57回 『心配事があるのが会社』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

ある中年運転手の弁

「世の中、うまくいかなくて当たり前。うまくいったらめっけものと思って、
あたしはハシャグ、っていう処世術をいつの頃からか身につけちゃいまして ねぇ、、。」

タクシーの客といっても、これまでの自分の苦労を、彼はしみじみ語ってくれた。
出張先でたまたま乗った車の、行きずりの運転手さんであったけれど……。


こじつけるわけではないが、と云いながらこじつけを2つ。
英語で会社のことを言ういい方に「Going Concern」がある。
一方、「Going」には「進行中」の意味があり、加えて「Concern」には「心配」という意味もある。

したがって、ゴーイング・コンサーンは、“いつまでも続く心配事”という意味にもなる。

つまり、会社の経営とか仕事の達成過程には、心配や苦労はつきもの。
問題は常にあって当たり前と思えば、先ほどの運転手君で はないが、うまくいった時はラッキーだったと喜べる。

要は、心配事や問題があっても当然のものとして受け止めて、その上で、どう機会として転換させるか……
その辺の気の持ちようといった『原点としての割り切り』を持つべきではないだろうか。


「Going Concern」を、「いつもクヨクヨ心配ばかり」から、「積極的関心」に転換した時に初めて
「継続性のある会社」が成立するのだといってもよい。 

言葉には時折、恐ろしいまでの心理が含まれていることがある。



新 将命     

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