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マネジメント

第175回 『過去のしがらみを捨て去る』

社長の右腕をつくる 人と組織を動かす

組織革新とか意識改革とかいう言葉が日常化して久しい。
 
バブル崩壊後以来の長い間、
企業経営における2大キーワードであったような感じもする。
 
 
何らかのキーワードやコンセプトが強調されるということは、
裏返すと現実はそうではないということである。
 
「努力」をモットーとする人は本来怠け者だし、
「和」を強調する会社では往々にして社長派と専務派の対立が激しい。
 
 
『組織革新が進む中で求められるリーダーの条件』
というテーマで講演をする機会があった。
 
そこで、たいがいの日本人経営者はなぜ革新を不得意とするのか…
という原点について考えてみた。
 
思いつくだけでも組織革新を阻む壁は4つもある。
 
 
(1)
第一の壁は、
「今まではカイゼン主義で何とか成功し、やって来られた」
という、成功体験が染みついているのではないか、という点である。
 
売上が5%アップとか生産性が3%向上とかいう、
大切ではあるが小さな単位でコトに当たることを改善という。
基本的には現状是認である。
 
売上でも利益でも5倍増、10倍増という、
売単位で考えることを革新という。
 
前提にはガラガラポンという現状否定がある。
改善の成功体験に酔っている間は、革新の芽は頭を出しにくい。
 
 
(2)
「和をもって貴しと為す」という思想も、
革新に対しては阻害要因となる。
 
そもそも革新とは流血を伴う。
和を重視すればするほど、思い切った変革は不可能だ。
 
「対立なくして革新なし」で、
全員賛成の和を美徳とする精神構造からは、変化は生まれない。
 
 
(3)
年功序列、先輩後輩関係といった
「タテ社会のしがらみ文化」という代物がある。
 
日本企業の革新を阻む最大の要因はこれかも知れない。
何かをやろうとすると過去の栄光と既得権にしがみついているOBが口を出す。
改革の速度は鈍りがちになる。
 
 
(4)
「ハイリスク・ハイリターン」というが、
何か思い切ったことをやれば失敗に終わる可能性が付きまとう。
 
うまくいって当然、失敗したらボロクソ、という
「事なかれ主義」や「先送り症候群」では、革新に取り組もうという意欲は湧き難い。
 
コミットメントやアカウンタビリティを発揮しながら
「計算されたリスク」を冒して革新を成し遂げたリスクテイカーに対しては、
それこそ革新的に魅力のある成功報酬が与えられてもよいと思うのだが、
この点日本には間違った平等主義が蔓延っているのではないかという気がする。
 
 
以上の4つの革新阻害要因を振り返ってみると、
 
特に(1)から(3)までを考えた場合、
これからの日本企業の革新推進者として実力を発揮しやすいのは、
「海外での経営経験者・創業経営者・外国人」であることに気が付く。
 
「源氏陸軍国内派 vs 平家海軍国際派」、
前者が主流で後者が傍流という時代はどうやら終焉を告げたようである。
 

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