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製造業

第318号 【急所44】仕事は、教え方まで含めて「仕組み化」せよ(その3)

柿内幸夫─社長のための現場改善

 今回も私の著書「改善の急所101項」から1項を紹介し、実例を挙げて解説します。  

 【急所44】仕事は、教え方まで含めて「仕組み化」せよ。(108頁)

 「作業をビデオで録ってそれを指導書にすることは、作るのが簡単で教わる側にも分かりやすいのでお勧めです」と先回お話ししましたが、それを早速実証する機会に恵まれましたのでご報告いたします。
 
 先週、指導先のH社に伺った時のことです。その日の現場での改善指導のスケジュールの中に、「新人作業者をタブレット版の作業指導書を使って指導する」という項目がありました。
 
 私は自分の目でモノを見たり、自分の足でモノを運んだり、自分の手でモノを組み立てたりするのが好きなので、こういうことを聞くと、とてもワクワクしてしまいます。
 
 そして、午後一番にみんなで現場に行きました。先生は若い女性リーダーのTさんで、ニコニコして待っていてくれました。組み立ての現場には、材料や治具や工具のすべてがきちんと並べて準備万端でありました。
 
 「で、生徒は誰?」と聞いたところ、みんながクスクスと笑っています。もしかして?と思い私は恐る恐る自分(柿内)を指さしてみました。
 
 するとみんなしっかりうなずきましたので、今回の新人作業者には64歳で手先不器用、老眼、やる気十分の素人のおじさん(柿内)を選んだのだと理解しました。
 
 Tさんは、私がいつもお話ししている仕事の教え方に、忠実に作業指導をして下さいました。
 
 仕事の教え方とは、「やってみせて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かじ」(山本五十六)です。
 
 緊張している私に対して、まずこれから組み立てる製品は何に使うモノかを説明してくれて、その上で動画を一緒に見るように勧めてくれました。
 
 タブレットに映った動画は、先回ご紹介したビデオカメラを使った作業者目線での画面なので、とても見やすいものでした。その上、画面上の動きに合わせて説明の声が入っているのでとても分かりやすいものでした。
 
 二回ほど繰り返して見たところで、Tさんは直接の指導もしてくれました。すなわち、同じことを三回教わったのです。
 
 その次は私が実際にやってみる番がきました。その時私は、自分がT先生から教わって理解した動作や注意事項について、作業をしながら繰り返してしゃべることを求められました。
 
 これはとても有効です。自分としても理解が深まるし、先生から見ても、私が曖昧な理解をしているかもしれないところを見つけられます。
 
 私は3回も教わっていたのでかなり理解ができており、結果として、まあまあの仕事をすることができました。そして、T先生がほめてくださったので(間違いなくお世辞)、嬉しくなってやる気もかなり出ました。(汗も...)。
 
 そして周囲で見ていた方たちも、この教え方ならうまく伝わるなあと思われ(何しろやる気以外はすべてレベルが低い柿内ができたんだからね!)、次に自分が教える時の心構えができたとおっしゃっていました。
 
 やってみて改めて確信を深めましたが、ビデオでの作業指導はお勧めです。抜けの無いビデオ標準を作れば、だれでも間違いなく仕事を教えることができます。
 
 そして、人が目の前で実際にやる作業を見るよりも、画面を通じてみる方が、見るべきところがはっきり分かるのです。(指導者と生徒が画面を一緒に見ているので指導もしやすい)。
 
 ただしポイントは、この指導を現場でやることです。事務所に呼んでテレビを見てもらうといったことでは、効果が下がると思います。教える側の能率向上ではありませんので、念のため。
 
 
 
 

 

 

 

※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。etsuko@jmca.net 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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