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人間学・古典

第六話 「十天王」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

昔から人の用い方の手段として、部下が互いに励まし合って向上しようとする意欲を高めるために
智恵をしぼったものである。資格、階級制度などを設けたのもそのためであったろう。

 三勇氏、四天王など、さらには二等兵から大将、元帥までの階級を設け、勲章にも段階を設けるなど
いずれも向上意欲を刺激するものといえよう。

 秀吉が家康を臣従させたとき、秀吉が大坂城で秘蔵の宝物を見せた後に、家康の宝物は
何かと尋ねた。家康は

“そのような気のきいた宝物はないが、自分のためなら水火もいとわぬ勇士が五百人はといる”

答えたという。それは、誰と誰かと聞かれても家康は答えられなかったろう。

 また、あるとき福島正則が家康に四天王としての酒井、榊原、井伊、本多の四天王を褒め称えたとき
家康は“いや、その四人はたしかに勇者だが、まだほかに六人の勇者がいる、十天王というのが
徳川家の重宝でござる”
 と、正則が六人の名を尋ねたが家康は答えなかった。家康としては
六人の名前はあげなかったろうが、これを知った家臣達は切磋琢磨の意気を高めることになる。

 これは私の部長時代。毎年正月に頭取の私宅へ十名ほどの優秀部課長が、頭取夫妻の同席で
無礼講の宴が催されたが毎年何人かは入れ変わっている。ある年の正月始めから入れ変わって
いないのは井原部長と私だけだと言ってくれたが、その席に招かれることは第一級功労賞にも
値するものであった。ところがある正月、隠し芸を披露のとき、手、足を動かすだけの踊りだったが
“死んだはずだよお富さん”を踊ってしまった。頭取の奥様の名が富子。

翌年の招待は絶望とあきらめていたが招かれ富子夫人から“井原さん、まだ生きていますよ”と
出迎えの挨拶をいただいたが私の方が穴に入りたい気持ちであった。

 


※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

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