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人間学・古典

第三十七話 「人に勝とうと思うなら」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

※本コラムは2000年代に井原隆一氏が書き下ろした「不況は会社守成の好機」コラムを再連載するものです。




呂氏春秋に“人に勝たんと欲する者は、必ずまず己に勝ち、人を論ぜんと欲する者は必ずまず自ら論ず”とある。

この意味は、人に勝とうとする者は、まず自分に打ち勝たねばならない。
他人をへつらおうとするなら、まず自分を反省しなければならない。

また、「老子」には“人に勝つ者は力あり、自ら勝つ者は強し”とある。
すなわち、他人に勝つ者は力があるだけであるが、自分自身に勝つことができる者は真に強い者である。

これを言い代えれば、本当に強い人とは他人に勝つということではなく、自分に勝つことであるということになる。

自分は何に勝てばよいのか、それは人の邪念、利欲といえるだろう。

私は自己形成を目的とした四つの“ない”を心に決めて実行してきた。

「怒らない」「過ちを人のせいにしない」「心配しない」「もったいない=感謝」の四ないである。
力ずくでは勝ち目がないが、自己統制では欲に落ちることはあるまいと私合点しているわけで年寄りの独り言と思われるかもしれないが自分では、よくやってきたと自分を褒めてやっている次第。

論語に“その進むに与(くみ) するなり、その退くに与せざるなり。”前に進もうとする者を助けるのであって、つまり向上心のある者を助けるのであり、後ろに退くような者は助けないということである。

 ※栗山英樹氏から、本コラム井原隆一氏の「人の用い方」書籍と、井原隆一「人の用い方セミナー」収録講演CD版・デジタル版を推薦いただきました!

 監督の仕事は、選手の心を動かし、勝利の高みに導くことです。人をいかに用いて、信頼感を高めるか―――
その答えを求めて、私は井原さんの「人の用い方」のCDを5年間、毎日球場までの往復2時間、車の中で聴き、本をカバンに忍ばせていました。選手は勝利のために厳しい練習をしているわけですから、私は素振りの代わりが勉強だと思っています。

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