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人間学・古典

第七話 「肉を割いて腹に満つ」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

名君の誉れ高い中国唐の太宗はあるとき言うには

“君たる者は国のおかげで立っているものであり、国は民によって立つものである。
それなのに民から重い税をしぼりあげてしまうのは、ちょうど、自分の肉を切り裂いて
腹一杯に
食べてしまうようなもの、腹がいっぱいになった時には、我が身は死んでしまうように、
君が富んだ時には、国が滅んでしまうだろう”
と。

それに答えて忠臣魏徴は夏の桀王、殷の紂王が、民から重い税を取り上げ、我が身を忘れて
奢欲をほしいままにして国を亡ぼした例をあげて答えていますが、この昔話を昔話として
読み捨てすることはできない。現代でも国や企業の主たる者が己の名利欲を先にして信用を失い、
公私共に失う例も少なくない。

論語に
“民、信なくんば立たず(周囲の信用を失っては何事も成り立たない)”

また北宋の王安石は、
“古より民を駆るは信成にあり。(昔から人民を用いる道は信用である)

これを企業経営に当てれば“企業繁栄の道はトップが内外の信用を持つに在り”ともいえるだろう。
しかも、その原因は大小を問わない。些細な公私混同も最高の椅子を覆す例も少なくないものである。

 


※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

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