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人間学・古典

第七話 「肉を割いて腹に満つ」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

※本コラムは2000年代に井原隆一氏が書き下ろした「不況は会社守成の好機」全41話のコラムを再連載するものです。



名君の誉れ高い中国唐の太宗はあるとき言うには

“君たる者は国のおかげで立っているものであり、国は民によって立つものである。
それなのに民から重い税をしぼりあげてしまうのは、ちょうど、自分の肉を切り裂いて腹一杯に
食べてしまうようなもの、腹がいっぱいになった時には、我が身は死んでしまうように、
君が富んだ時には、国が滅んでしまうだろう”
と。

それに答えて忠臣魏徴は夏の桀王、殷の紂王が、民から重い税を取り上げ、我が身を忘れて奢欲をほしいままにして国を亡ぼした例をあげて答えていますが、この昔話を昔話として
読み捨てすることはできない。現代でも国や企業の主たる者が己の名利欲を先にして信用を失い、公私共に失う例も少なくない。

論語に
“民、信なくんば立たず(周囲の信用を失っては何事も成り立たない)”

また北宋の王安石は、
“古より民を駆るは信成にあり。(昔から人民を用いる道は信用である)

これを企業経営に当てれば“企業繁栄の道はトップが内外の信用を持つに在り”ともいえるだろう。しかも、その原因は大小を問わない。些細な公私混同も最高の椅子を覆す例も少なくないものである。

※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

 

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