menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

人間学・古典

第八話「徳は業の基なり」

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

※本コラムは2000年代に井原隆一氏が書き下ろした「不況は会社守成の好機」全41話のコラムを再連載するものです。






菜根譚に“徳は事業の基なり”。いまだ基の固からずして、棟宇の堅久なるものはあらず。心は後裔の根なり。いまだ根の植たずして、枝葉の栄茂する者はあらず。

(事業発展の基となるのは人格である。基礎が固まっていないで家屋が長持ちすることはない。また、心は子孫繁栄の根である。根がなくて枝葉が生い茂ったことはない)とある。

 徳とは何か。“生きる悦びを与えるすべて”と言った人があるが当を得たもので論語にある“仁”思いやりに通じたものといえるだろう。なるほど国家、企業にしても、徳を欠いたものは亡び、
徳を貫いたものは栄えている。

 また、同書に“徳は才の主にして、才は徳の奴なり。才ありて徳なきは、家に主なくして奴の事を用うるが如し、いかんぞ魍魎(もうりょう)にして猖狂(しょうきょう)せざらん”

(人格は主人公で才能は召使いである。才能がいくらあっても人格の裏付けのないものは、家に主人がいなくて、召使いが勝手気ままに取り仕切っているようなものである。これでは、
せっかくの家庭も妖怪の棲家になってしまう。)

名経営者P,F,ドラッカーも能力より人格を後にする者は人の上に立てない、とのべているが、人生名利を得る近道は徳にあり、ともいえるでしょう。

※一部旧字を現代漢字に変更させていただいております。

第七話 「肉を割いて腹に満つ」前のページ

第二十六話 「難によりて材をあらわす」次のページ

関連記事

  1. 第二十話「報恩」

  2. 第三十四話 「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」

  3. 第九話「目的と注意力」

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社長業

    Vol.26 お客様は「お金持ち」それとも「貧乏人」?(1)
  2. マネジメント

    第191回 『トンネルの先の光を示せ』
  3. マネジメント

    時代の転換期を先取りする(11) 南蛮貿易を押さえた者が天下を取る(織田信長)
  4. キーワード

    第13回 シリコンバレー視察レポート2
  5. マネジメント

    万物流転する世を生き抜く(24) 長征と兵站の誤算
keyboard_arrow_up