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人間学・古典

第三十一話「涙を振って馬謖を斬る」三国志 諸葛亮孔明

中国哲学に学ぶ 不況は会社守成の好機

※本コラムは2000年代に井原隆一氏が書き下ろした「不況は会社守成の好機」コラムを再連載するものです。


三国志で知られる諸葛亮孔明は三軍を率いて魏を討つべく兵を進めた。
魏は司馬仲達を用い二十万の大群を以て孔明の侵攻を防がせた。このとき孔明にとって一ヶ所不安なところがあった。それは蜀軍の糧の輸送路にわたる街亭を誰に守らせるかであった。

このとき、自らその任にあたりたいと願い出たのが馬謖であった。孔明がひそかにその大成を楽しんでいた若い将軍であった。“多年兵法を学んで街亭一つ守りえたいようでは大きな恥。私はおろか一門すべて
軍罰に処せられても決して恨みません”“よし、陣中に偽言なしだぞ”ということで街亭へ急行させた。孔明の命令は、山麓の道を死守せよ、ということであったが、馬謖は敵を引きつけて討つには絶好の地形であると
考え孔明の命に反して山頂に陣取った。その結果は水を絶たれ惨敗に終ってしまった。

孔明はこの結果全軍を漢中への後退を余儀なくされてしまった。

そして馬謖は惜しむべき男であるがそれは私情である。しかし、このような私情は彼のおかした罪よりもさらに大きな罪である。惜しむべき者であればこそ断じて斬って大義を正さなければならない。

馬謖が刑場へ引かれていくと孔明は顔を袖でおおい、床に伏して泣いた。そして馬謖よ許しておくれ、本当の罪は自分にある。自分の不明にあるのだ。しかし、いま自分の首をはねるわけにはいかない。なぜなら、生きて蜀のためにお前の死を活かすことをはからなければならないからだ。

画然とした公私の区分として教えられよう。

 

 ※栗山英樹氏から、本コラム井原隆一氏の「人の用い方」書籍と、井原隆一「人の用い方セミナー」収録講演CD版・デジタル版を推薦いただきました!

 監督の仕事は、選手の心を動かし、勝利の高みに導くことです。人をいかに用いて、信頼感を高めるか―――
その答えを求めて、私は井原さんの「人の用い方」のCDを5年間、毎日球場までの往復2時間、車の中で聴き、本をカバンに忍ばせていました。選手は勝利のために厳しい練習をしているわけですから、私は素振りの代わりが勉強だと思っています。

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