こんにちは、いかがお過ごしですか。
季節は秋ですね。「秋」の語源には様々な説がある中、「飽き(あき)」からきているとする説が有力なようです。
古来、収穫のこの時季だけは食べ物が飽きるほどありました。やがて、その飽きるほどある食べ物は交換したり、売られたりするようになりました。それが「秋なう(商う)」となり、「商い」になったのだそうです。
飽きずにやり続けることができること、それを「商い」「才能」と言うのだと思います。
気候がよくなり、緊急事態宣言も解除されました。己の才能を生かし、より一層、商いに精進する者に収穫の神は微笑むのでしょう。
皆様のご発展とご健康を祈念します。
意味の重複を取り払い、わかりやすく伝える
少々つたない言葉づかいでも、一生懸命に話しさえすれば乗り切れる……。20代、30代の頃は確かにそうだったかもしれません。しかし、年齢が上がり、立場が上になるにつれ、やはりそれ相応のエレガントな言葉づかいが求められます。
ここでは間違いやすい言葉づかいの一つ、二重表現について学習しましょう。
NG およそ80%ぐらい/約80%ほど
OK 80%くらい
「およそ」も「ぐらい」も同じ「だいたいのところ」を表す言葉です。ほかに「約10分ほどです」のように、「約」や「ほど」で二重表現になることもあります。
NG あらかじめ予定していました
OK 予定していました
「予定」には「あらかじめ」という意味が含まれます。
NG 来週から新商品の発売を始めます
OK 来週から新商品の販売を始めます/来週から新商品を発売します
「発売」は「物を売り始めること」を意味するため、「始めます」は不要です。
NG A社から受注を受けました
OK A社から受注しました/A社から注文を受けました
「受注」という言葉には文字通り「受ける」意味が含まれるため、「受注しました」または「注文を受けました」とするのが正しい言葉づかいです。
NG 被害を被ったのはA社です
OK 被害を受けたのはA社です/損害を被ったのはA社です
「被害を被る」とはよく見聞きするようですが、「被害」に「被る」という意味が含まれていますから、本来は「被害を受ける」が正しい言葉づかいです。金銭的な苦痛をいう場合には「損害を被る」となります。
NG 今日中に要確認してください
OK 今日中に確認してください
「要~」とは「~することが必要である」ことを表します。つまり、「要」の中に「~してください」と要求する意味が含まれているため、「要チェック」だけで十分。文章の場合は「確認してください」と書きます。
なお、「確認」という言葉に丁寧さを表す「ご」をつけたいときには「ご確認をお願いします」とするのが正解です。
NG ここに捺印を押してください
OK ここに捺印してください/ここに印鑑を押してください
こちらも間違いやすい表現ですね。「捺印」の「捺」には「(印を)押す」という意味が含まれるため、「捺印してください」が正解です。
NG 後になって後悔しないように
OK 後悔しないように
こちらも間違いやすいですね。誤用が目立つ二重表現です。
NG どうかお体をご自愛ください
OK どうかご自愛ください
「自愛」とは「自分の体を大切にすること」。手紙やメールの末尾に相手を気づかう言葉として添えるときには「ご自愛ください」だけで十分です。「どうかお体を」と書き始めた際には「お大事に」「大切にしてください」などとつなげましょう。