こんにちは!
1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相です。
顧客主義を追求する
三重県四日市 丹頂ガス 1950(昭和25)年7月、四日市の地にて創業。大八車による煉炭・みそ・醤油の販売から事業がスタート。丹羽社長は、三代目。LPガスを中心に暮らしを支えるエネルギーを提供しています。社員数は24名。
LPガスからリフォーム事業へ。
LPガスなどのエネルギーが事業の柱の1つですが、脱炭素化の流れを成長機会と捉えて事業改革を進めることにしました。
そこで、新人3名の採用を機にリフォーム事業を強化する方針を立てました。屋号をタンチョウ隊とし、地域の暮らしの困りごと解決専門事業として新たに立ち上げました。
リフォーム事業を通じて、地域の暮らしをより豊かにすること、万が一の天変地異に備え、地域の方々が協力し支え合う「自助」「共助」の関係づくりを使命としました。
方針は3つ。
1.地域防災 地域住民の暮らしを守ること
2.地域貢献 毎日の「当たり前の生活」を守ること
3.地域密着 地域に寄り添い「困りごと」を解決する
丹羽社長は、「商売は自分たちの儲けだけではなく、お客さまはもちろん、地域社会にとってもいいものであるべきだ」といいます。
3大戦略について。
客層 丹頂通信(定期発行のニューズレター)に登録しているお客さま。
商品 ガス・電気・水回りなどリフォーム専門
地域 四日市限定2000世帯、あがた地区2200世帯。「県地区」&半径2kmの車5分圏内
営業は、新入社員3名が担当することになりました。私たちが伝えているランチェスター戦略では「優秀な営業マンとは顧客のことを良く知っている人のことをいう」と定義しています。お客さまを知ることがなにより大事なのです。ビジネスで最も重要な情報とは、顧客の情報です。
まずは重点顧客への訪問と取材活動から計画しました。取材の目的を共有することにしました。
一方的に取材をさせて欲しいと伝えたところで、「何のための取材なのか?」お客さまは不安になるものです。お客さまが不安気持ちの状態での取材活動は成立しません。 そこで、取材には大義名分が必要となるのです。目的を明確に伝えることが大事になる。
「万が一の災害時に私たちはお客さまを守りたい!守るために訪問させてください」 事前ロープレを行い、お客さま取材のやり方を共有しました。 会社の方針をはっきり伝えるようにしました。
今回の取材の手順を紹介しましょう。
1.お葉書でご挨拶と目的を書き送付する。
2.電話でアポイントをとる
3.訪問し取材をする。
4.LINE@に登録してもらう
5.お礼の葉書を送付する
6.取材した顧客情報は社内で共有する。
この取材活動の目的は顧客と担当者とのより良い関係づくりです。 しかし、今回の訪問者は新人ですからお客さまと関係性はまったくありません。 人間関係の構築の基本は自己開示です。
自分のことを相手に知ってもらうことで、人に安心してもらう。出身地や学校が同じ、家族構成やペットを飼っているなど、共通項があればより信頼関係が生まれやすいと考えています。そうして人は徐々に心を開いていくのです。
そこで訪問の際には自己紹介シートを活用することにしました。 生い立ちや経験、好きな食べものや得意なことなどを一枚のマンダラ様式のシートにまとめています。
マンダラ様式の自己紹介シートはお客さまに覚えてもらいやすいツールだと、丹頂ガスでは、数年前からスタッフ全員が顧客訪問で活用しているのです。
そこで今回、新人営業担当には、取材訪問の取り組みをストーリーで組み立てました。 まず、お客さま訪問の最初にマンダラ自己紹介シートを手渡す。 自己開示をしながら話題をづくり、お客さまの暮らしについて情報を集める。 「暮らしで困ったことがあれば私にいつでも相談してください。全力でサポートさせていただきます!」と会社の方針にご理解をいただきLine@に登録してもらう。
社長は「私たちはモノ売りではなく、顧客のパートナーである。顧客の困りごとを助けるスーパーマンなのだ。胸をはってお客さまと対話をしてきなさい」と新人社員に使命感を伝えています。
タンチョウ隊は、暮らしの最良のパートナーであること。 そして、お客さまが困ったときに「タンチョウ隊に相談してみよう」と脳内検索で一番になること。暮らしの困りごと解決の専門家として顧客のより良き相談相手となる。 それがタンチョウ隊のミッションなのです。