menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第71話 所有不動産に仮差押・差押をされたら…(8)

あなたの会社と資産を守る一手

まだ仮差押・差押をされていないが、余剰がでる不動産の売却について今回は書いてみようと思います。
 
じっさいにあった事例(金額は多少変えてあります。担保のつけ方も単純化してあります)で、図式化したのが下記です。
 
itte71_01.jpg
会社が破たんし、融資を受けているC銀行から期限の利益喪失の内容証明郵便が届き、その融資金のほとんどが信用保証協会付だったので代位弁済が行われ、根抵当権の移転などがおこなわれる。ここまでで5ヶ月経過していたのですが、信用保証協会からの呼び出しがあり社長が協会に訪問。任意売買することで合意したわけです。
 
その後、信用保証協会担当者の紹介で不動産会社が決まり、4ヶ月後に売買が決定。その2ヵ月後に売買されたものです。
 
この場合で1,000万円の余剰がでるわけですが、これも借入金のほうが多いわけだし、すでに会社も破たんしているのだから、そのおカネをもらうことはできないと思う社長も多いと思いますが、じっさいはそうでもないのです。
 
先に、この不動産売買の配当がどうなったかを書いてしまうと、下記のようになったわけです。
 
C銀行、信用保証協会 配当1億円
仲介手数料・消費税・抹消登記費用等 500万円
売主様受領分 500万円
 
つまり、すでに破たんしていて、融資の残金が残ることがわかっていながら余剰があればそれはもらえるということです。
ただし、すべてがこうだというわけではないのです。余剰金をもらう法的な根拠というものが債権者側にすでにある場合はこの限りではありません。 たとえば、破たんした早い段階で銀行から差押がついた場合は余剰金はその銀行によってもっていかれます。
 
売買契約を結んだ段階で根抵当権を設定している銀行から差押がかかるということは考えられないことで、ましてや保証協会付の債権で担保不動産付で代位弁済されたものがある場合は、やはりそのようなことはありえないのです。ただし、もっと早い段階であれば差押をしてくるケースはあります。
 
一般的に余剰がある不動産に差押をしてくるのは、税務署・市役所などや、無担保債権者である場合の銀行・信用保証協会です。 そしてこれらの債権者とは返済するという前提のもとに交渉し支払をしていない場合、ちょうど売買契約が締結された前後に差押することが多々あり任意売買ができなくなり、契約後であれば違約金までとられてしまうということにもなりかねないのです。
 
いずれにしても、担保不動産を任意売却した場合、余剰がでるかもしれないと思い、その資金がほしいのなら、債務者との交渉も含め十分な準備が必要になります。

 

第70話 所有不動産に仮差押・差押をされたら…(7)前のページ

第72話 会社が破たんする原因は資産にある(1)次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第93話 中小企業の税負担を減らす経理(1)

  2. 第12話 危機のときに生き残る会社のバランスシートとは?

  3. 第90話 個人財産の守り方(2)

最新の経営コラム

  1. 第146話 銀行がチェックする取扱注意の勘定科目

  2. 第七十四話 高収益高賃金を実現する地域密着型外壁塗装会社の戦略

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年7月24日号) 

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 教養

    第115回「三流のすすめ」(著:安田登)
  2. 健康

    第29回 「氣力を養う」
  3. 税務・会計

    第15回 デジタル化で「経理の事務コストを大幅削減」する
  4. 戦略・戦術

    第9回 継続する会社にするための、辞めない工夫
  5. コミュニケーション

    第78回 甘え下手な人のための、お願いのフレーズ
keyboard_arrow_up