menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

後継者

第11回 人生のまとめ

欧米資産家に学ぶ二世教育

人間ある一定の年齢に達すると「人生のまとめ」を考え始める。
それは「自分の想いを子どもに伝える」ことであったり、修復しておかなければならない関係に眼を向けることであったりする。
またある人は自分のルーツを辿ろうとする。
著名な心理学者のエリクソンは、老年期において人は
「人生の集大成をはかりながら、それを次の世代に伝えようとする」と言っている。


社史を編纂するように「ファミリー史、ファミリーアルバム」の編纂に取り組んでみてはどうだろうか。
祖先のこと、祖父母、親戚そして親のエピソードや人と なり、信条を私達は余り知ろうとしない。
しかし、調べていくとそこには確かにある共通点が見つかる。共通の価値観、「らしさ」がある。
同じ遺伝子を受け継いでいる子供達にそれを伝えれば、彼等の人生の舵取りにとって大いに参考となるのではないだろか。


どうしたら子どもにそして孫に自分の「想い」「信念」を引き継いでいかせられるだろうか。
それがひいてはファミリー企業の運営に、日々の生活に反映されればと親は願う。
自分が親や祖先から受け継いできた想いや家族文化を子どもに伝えておきたい。
子どもが苦境に立ったとき、或いは足を踏み外しそうになったと き
それはきっと心のよりどころとなってくれるに違いないはずである。
親の教育が終わったら次は孫教育だ。


こうした試みは、また年を重ねた親自身にとっても「人生のまとめ」となり、自らの「生の証」のようなものとなろうか。
「自分が死ねば全て終わり」というよ り、ひとつの大きなつながりの中で「死後何らかの形で生き続けるのだ」
と感じられた方が、より心安らかな老年をそして死を迎えられるように思える。
自分と いう個は消滅しても、自分がもっている生物としての機能は遺伝子の形で子孫に、
或いは家族文化として代々受け継がれる。
ある人にとっては、民族やその文化を意識し伝承していくことに第二の人生の生きがいを求めていくことになるかもしれない。

(12月22日出版予定の『凛としたシニアー「ああいい人生だった」と思えるように』を参照されたし)



榊原節子     

第10回 ボランティアとNPO活動前のページ

第12回 親側の教育 最強の相続対策次のページ

関連記事

  1. 第28回 相続税対策に役立つ新資産管理ソフト

  2. 第92回 会社の規模は小さくても社会貢献

  3. 第67回 シニアの心理にセンシティブになろう

最新の経営コラム

  1. 第183回 菊寿司 @福島県相馬市原釜 ~地魚主体の握り

  2. 第七十一話_禁断の組み合わせから地域活性化へ - 和歌山県田辺市のうなぎ販売展の革新的ビジネスモデル

  3. 第179回 米国に制裁されても反米しない華為

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社員教育・営業

    第10講 急速に企業に活用されていく『チャットポッド』と『ボイスポッド』
  2. 戦略・戦術

    第213号  356.3億円
  3. 戦略・戦術

    第136号 通販の数字「22,876名」
  4. 経済・株式・資産

    第29話 鄧小平と毛沢東の「戦争」―薄煕来失脚事件研究(1)
  5. 採用・法律

    第62回 『百貨店の新たな取り組みに独禁法上の問題?』
keyboard_arrow_up