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第55回 ナスダック(NASDAQ)

社長のメシの種 4.0

 米株式指数として通常使われるNYダウ(ダウ工業株30種平均)、S&P500(S&P総合500種指数)、ナスダック(ナスダック総合株価指数)の3指数は、新型コロナウィルス感染症拡大防止のロックダウンなどにより3月に大暴落したが、その後は回復基調で推移している。
 
 7月2日時点の終値で見ると、NYダウ(1年間の最高値2/12:29,551、最安値3/23:18,592)は25,827ドル、S&P500は3,130(1年間の最高値2/19:3,386、最安値3/23:2,237)だが、ハイテク企業が多いナスダック(1年間の最安値3/23:7,418)は過去最高値を更新し、10,207となっている。
 
 ナスダックは世界初のコンピュータシステムのみの電子市場として、アメリカのベンチャー企業などを集めて1985年1月31日に始まったが、現在は約3,000銘柄が上場している。
 
 アップル、マイクロソフト、アルファベット(Google)、インテル、フェイスブックなど「巨大IT企業」や、コーヒーチェーンのスターバックス、電気自動車のテスラ、バイオテクノロジーのアムジェンなどが入っているし、キリン、キユーピー、任天堂、マキタ、ワコール、三井物産、東京海上などの日本企業も上場している。
 
 ナスダック総合指数とは別に、ナスダック上場銘柄の中から金融以外の時価総額上位100銘柄で計算される「ナスダック100」という指数は既に前年末を超え、年間騰落率が過去20年で最高の水準に達し、7月2日には最高値の10,279となり、S&P500と比較した指標では2000年のITバブル期のピークも超えるほど買われている。
 
 これは、世界中でコロナウィルス感染拡大防止のために在宅勤務やリモート化が進んだことを受けて、テクノロジー株が投資対象となったためだが、相場的に見ると200日移動平均線を20%近く上回っており、過熱気味にも見える。
 
■テスラ時価総額
 ナスダックに上場されている電気自動車(EV)メーカーのテスラの株価が、7月1日に1,133ドルと過去最高値を更新、時価総額が2,094億7,000万ドルとトヨタを60億ドル上回り自動車業界のトップとなった。
 
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 テスラの時価総額は1月にドイツのフォルクスワーゲンを抜き自動車メーカー2位に、3月にボーイングを抜いて米工業メーカー最大となり、6月30日に2,010億ドル(21兆7,000億円)に達して、米メジャー(国際石油資本)のエクソンモービルを抜いて「化石燃料からのエネルギー主役交代」と言われたが、トヨタをも抜き去った。
 
 テスラの株価上昇の材料としては、4〜6月(第2四半期)納車台数が9万650台(第1四半期:8万8,400台)と9万台を上回ったことだが、フォルクスワーゲンやトヨタは4半期に250万台、10位のベンツでも80万台以上を生産(昨年実績)していることと比較すると、「投資家は将来を見据えて買う」としても上がり過ぎにみえる。
 
 コロナショックで当面の世界経済は厳しい状況が続くと考えられるが、これまでとは全く違うコロナ後の世界をみてナスダックやテスラに投資されているのかも知れない。
 
======== DATA =========
 

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