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- 第56回 効率向上
7月17日にオンライン方式で開かれたIOC(国際オリンピック委員会)総会後に、バッハ会長は、2021年夏に延期になった東京オリンピックでの観客数の削減をシナリオの一つとして検討する考えを表明した。
世界で10億人以上が視聴し、選手にとっても重要なイベントであるオリンピックの開催と、大会を安全に開催するための新型コロナウィルス感染防止対策の適切なバランスを見つけてゆくことを検討するとした。
世界中で新型コロナウィルス感染拡大防止のためにロックダウンなどが行われた後、現在は第2波を警戒しながらの経済活動再開中のため、百貨店などでも積極的な集客はできず、新宿伊勢丹のセールでもまずネットで開始し、その後に店舗でもセール商品を販売しているし、7月1日から運営を再開した東京ディズニーリゾートでは、入園客数を制限するため全てオンラインの予約で行っているが、これは一時的なことではない。
コロナ後の新しい世界では、以前のような「ぎゅうぎゅう詰めの満員電車」「超満員の観客」「大行列」などに戻るのではなく、適度な間隔が空いている快適な状況が常態となると考えている。
そのためには適度な客数でも採算がとれることが必要で、効率アップが必須となり、さらなるネットの活用を始め、センサーやロボットなどの先端機器などの利用による効率向上が進んでゆくと思われる。
京都での採用が検討されている、1時間に1万人を輸送できる新交通システム「GLYDWAYS」(第37回 シリコンバレー視察レポート参照)、三菱地所などが導入検討しているデリバリーロボット「Marble」(第30回 デリバリーロボット・Marble参照)(第51回 ロボットの活用参照)などが一気に脚光を浴びている。
■リモート会議システム
ロックダウン、自粛生活で急速に一般化したZoom(ズーム)、Teams(チームズ)、Skype(スカイプ)などのネット会議システムも効率向上に貢献しているが、これらの進化も続いている。
マイクロソフトのTeamsは、参加者が講堂や教室などに座っているように配列できる「Togetherモード」という新機能、Zoomは「Zoom for Home」という、自宅で誰でも簡単にWeb会議に参加できる、559ドルの27インチの専用機器を8月にアメリカで発売すると発表している。
新型コロナウィルス感染拡大で世界中が一足飛びにデジタル化(デジタル・トランスフォーメーション)を強要され、これよりこの分野の普及が加速し、新しい世界での効率向上につながってゆくと思われる。
======== DATA =========
●東京ディズニーリゾート
●第51回 ロボットの活用
●第37回 シリコンバレー視察レポート
●第30回 デリバリーロボット・Marble
●Teams・Togetherモード
●Zoom for Home