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人事・労務

第130話 2020年度の労働経済情勢と賃上げ動向

「賃金の誤解」

 2020年春季労使交渉では、一層の推進が求められる「働き方改革」への対応も重要なテーマとなります。より多くの従業員が生き生きと無駄なく働ける生産性の高い職場作り、そして納得の給料についても労使でしっかり議論し、より良い結論を得ることが大切です。

 

1.経団連:春季労使交渉に臨む経営側のスタンス

今年の労使交渉において、総額人件費管理、賃金決定の大原則に則りながら、賃金引上げの潮流は維持し、各社の実情に応じた検討を呼びかけています。あわせて、働き手の職場環境の整備や能力開発に資する総合的な処遇改善に取り組む姿勢を示しています。

 

2.連合:2020年春闘に臨む組合側の姿勢

2020 春季生活闘争においては、社会全体に賃上げを促す観点と産業全体の「底上げ」「底支え」「格差是正」に寄与する取り組みを強化する観点から、月例賃金にこだわり、賃上げの流れを継続・定着させる。加えて、中小組合や有期・短時間・契約等で働く者の賃金の「格差是正」の実効性を高めるためにも、働きの価値に見合った賃金の絶対額にこだわり、名目賃金の最低到達水準の確保と目標水準への到達に取り組んでいく。

①すべての組合は月例賃金にこだわり、賃金の引き上げをめざす。要求の組み立ては、定期昇給相当分(賃金カーブ維持相当分)を確保した上で、名目賃金の到達目標の実現と最低到達水準の確保にこだわる内容とする。

②それぞれの産業においてめざすべき賃金水準を設定した上で、中小組合や有期・短時間・契約等で働く者が自らの「働きの価値に見合った水準」への到達要求を設定する。

③規模間格差の是正(中小の賃上げ要求):連合加盟組合平均賃金水準の2%相当額との差額を上乗せした金額6,000 円を賃上げ目標金額とし、賃金カーブ維持分4,500 円を加え、総額10,500 円以上を目安に賃金の引き上げを求める。

④有期・短時間・契約等で働く者の労働条件向上と均等待遇・均衡待遇確保の観点から、すべての労働者を対象とした企業内最低賃金協定を締結し、時給1100円以上をめざす。

⑤一時金:月例賃金の引き上げにこだわりつつ、年収確保の観点も含め水準の向上・確保をはかる。有期・短時間・契約等で働く労働者についても、均等待遇・均衡待遇の観点から対応をはかる。

●ヤマ場への対応:3月のヤマ場に回答を引き出す「第1先行組合」と、その翌週の決着をめざす「第2先行組合」を設定し、相場形成と波及をはかる。

 

3.賃金管理研究所・2020年の指針としては

2020年度の賃上げにおいては大手企業、中小企業ともに2.1%と予測。賃上げ率だけでは分かりにくいので以下のモデルを例示します。

【大手】平均所定内賃金300,000円の主要企業

所定内賃金300,000円×賃上げ率2.1%=賃上げ額6,300円

賃上げ:2.1%(6,300円)=定期昇給1.8%(5,400円)+ベア0.3%(900円)  

【中小】平均所定内賃金250,000円の中堅・中小企業

所定内賃金250,000円×賃上げ率2.1%=賃上げ額5,250円

賃上げ:2.1%(5,250円)=定期昇給1.8%(4,500円)+ベア0.3%(750円)

 

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