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人事・労務

第3話「景気の急降下局面でやってはいけないこと 」

「賃金の誤解」

  CS、ESという言葉があります。CSとはお客様の満足であり、いいものを作ろう、いいサービスを提供しようという会社の誠意がお客さまに伝わってこそで きる話です。つまり、一人ひとりの社員が自分の担当している仕事の質を高める努力をし、その努力の総和こそがCS、お客様の満足ということで す。
 
 そのためには従業員の仕事の充足感と給料の納得こそ大切です。人は満足すると保守的になる傾向があります。ESは従業員満足と訳されますが、 満足というよりは納得に近いと私は考えています。
 
 今回の不景気は来年まで回復はムリかもしれません。受注減、売上減を理由に実力昇給を停止、あるいは大幅なベースダウンを実施したいとお考え かもしれません。しかし、その場しのぎの人件費削減策は従業員の不安をあおり、お客様を裏切る行為を助長しかねません。
 
 さらに言えば、せっかく育てた明日の人材がひとりまた一人、会社の将来と不安定な給料に失望し辞めてしまうかもしれません。次に来る回復期に 対応できる人材を安易に放出してしまうということは、明日のわが社を捨てる自殺行為ではないでしょうか。
 

■状況は努力の限界を超えていると判断されたのであれば
 
 その場しのぎの人件費削減策はお客様を裏切る行為を助長しますし、安易な人員整理は会社の雰囲気を悪くします。疑心暗鬼は仕事ができる社員の ヤル気を奪い、大切な人材の仕事ぶりを無責任な人手仕事のレベルまで下げてしまいます。会社が社員の信頼を失うことは、お客様の失望をかうことであり、企 業存亡に係る減収減益の悪循環に陥りかねません。
 
 それでも状況が企業努力の限界を超えていると判断されたのであれば、リストラを決断する前に、「中小企業緊急雇用安定助成金」の活用を検討し てください。
 
 たとえば従業員50人の会社が毎月2日休業日を半年間を設けるとした場合
 
・休業延べ日数600日=従業員50人×2日間×6ヶ月
・中小企業緊急雇用安定助成金の受給額約463万8千円
  =休業延べ日数600日×助成金1日あたり7,730円
半年間で463万8千円の安定助成金を受け取れます。
 
 事実、平成21年前半だけで、10万を超える企業が休業等実施計画届をハローワークに提出、受理され、この助成金を活用しています。なお、派 遣やパート等有期の契約社員を多く抱えている事業所の場合には「残業削減雇用維持奨励金」等の活用も検討に値します。 
 
 社員の幸せを守り、会社の体力を温存し、間もない回復期に備え生き残るためになにができるか。社長はその対策を知り、早急に手を打ってくださ い。

 

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