menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

人事・労務

第1話 わが社は特殊・特別だ

「賃金の誤解」

  仕事柄、いろいろな業種、規模の経営者にお会いします。そんな時、「わが社は特殊・特別だ。そこらの会社と事情がちがう」と切り出される社長は意外と多い です。
 しかし、わが社だけが本当に特殊・特別なのでしょうか。
 
 『特殊・特別』を強く主張しておられた事例として、ある病院に新しい賃金人事制度を導入した際の話を紹介しましょう。
 
 「病院というのは特殊・特別のかたまりなのです。お医者さんがいて看護師さんがいる。薬剤師さんがいて、検査技師その他資格を持っている方々 の集合体です。とても複雑で職員を束ねるのに日々苦労しています。何とか病院の特殊性を考慮した賃金制度を作ってもらえないか」との依頼でし た。
 
 そのときの私ども賃金管理研究所からのアドバイスは院長先生、副理事長の想像とはかなり違うものだったかもしれません。
 
 「その特殊・特別に目を奪われていたのでは、ちっとも改善は進みませんよ。いくら工夫してみても、こちらを立てればあちらが立たず。職員の不 満はすこしも解消できなかったはずです。大切なことは仕事の『普遍の部分』を理解し、『特殊・特別』をどのように味付けするかです。
 病院といえども、職種を超えた共通の判断基準、つまり『責任の重さ』、『仕事の難易度』から賃金を考えるべきです。その上で仕事力を評価し、 処遇に結び付けていくことで、安心して働ける職場をつくることができるのです。」
 
 院長先生、副理事長、事務長、スタッフ全員が、提案の趣旨を正しく理解してくれました。そして、新しい賃金人事制度を導入して30余年。我流 を入れることなく、モチベーションを高める成績評価制度と併せて賃金人事制度を正しく運用しておられます。
 
 現在、その病院は患者様満足度(CS)で最高位と評価されています。加えて、この病院で働きたい(ES)と希望する看護士さんのウエーティン グリストは1年半先まで埋まっています。
 
 よりよい賃金制度を築くための第一歩は、『わが社は特殊である』という誤解から抜け出すことです。『特殊・特別』と言うまえに、仕事の普遍性 を考えてみてください。職種を越えた共通の『仕事の難易度』、『責任の重さ』が見えてくるはずです。

 

第2話「若い社員の給料は高すぎる」次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連記事

  1. 第83話 嘱託再雇用か定年延長か、高年齢者の雇用と給料を考える

  2. 第47話 改定高年齢者雇用安定法が4月に施行されました

  3. 第79話 年次有給休暇のスムーズな消化を考える

最新の経営コラム

  1. 「展示会の見せ方・次の見どころ」(2026年6月)

  2. 第56講 カスタマーハランスメント対策の実務策㊸
    『これを棄てろっていうことか!』第3部

  3. Vol. 8 コーヒーの街が、抹茶を選んだ理由 ― お疲れニューヨーカーの現実(前編)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 税務・会計

    第91号 BS「格言」 其の三十六(2)
  2. 戦略・戦術

    第25回「働きがいと儲けの融合パート2 生き方、生きがいを教える企業は人が辞めに...
  3. マネジメント

    恐怖を認識しない企業が衰退する理由|社長業ネクスト#431
  4. マネジメント

    逆転の発想(36) 屈服時にこそ胆力を見せろ(伊達政宗)
  5. 人事・労務

    第59話 人を育てる会社であり続ける — 評価制度から始まる管理職育成と組織づく...
keyboard_arrow_up