「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
前回、「自分では出来ていると思っている方が、実は周りから見ると出来ていない方への対応の仕方」についてお話をしました。今回は「ミスを繰り返さないためには」についてお話します。
ミスは仕事をする中で残念ながら起こってしまいますが、気を付けることは「ミスをくりかえさない」です。
まず本人がミスを起こさないために個人として心がけることがあります。仕事をするにあたっての心構えでもありますが、「自分にあった睡眠時間を知る」です。目安は、一日をすっきりした頭で快活に過ごせた前日の睡眠時間です。時々「仕事が忙しくて寝不足が続いている」という言葉を耳にすることがありますが、寝不足は前日の脳と身体の休息が十分取れていないということです。睡眠不足が続くと、脳にとって思考の低下・記憶力の低下など、さらに身体にとっては頭痛・吐き気・めまいなどが症状として出ることもあります。十分に疲れがとれていないまま集中して仕事をしようとしても、持てる力が発揮できない可能性も出てしまいます。
睡眠がとれていると、集中力が上がります。ただ、よく寝たからといって一日中しっかり集中して仕事が出来るというものでもありません。人が集中出来る時間は長くても90分位と言われています。ウルトラディアン・リズムという体内時計が関係していると言われています。(ちなみに大学の授業は90分です)ですからこの時間を参考にして、自分が準備する仕事の中にうまく休憩時間を挟むと、集中力の切れた頭でだらだら長く時間をかけるよりミスを防げる仕事ができます。
もしミスを起こしてしまったら、「報告」と同じように一刻も早く上司に伝えることです。内容の結論から先に隠さずに話します。小さなミスであっても時間の経過とともに、大きなミスに繋がると理解しておくとよいです。ときには立場の違いでミスの認識が異なることもありえます。自分では大きなミスと思って恐る恐る上司に報告したけれど、上司にとってはそれほど大きなミスではないということもあります。この逆もあります。いづれにしてもミスに気づいたら、「すぐ報告」が大切です。
社員の中にはミスを繰り返す社員もいます。指導する側の方は、本人がミスを起こさないために個人として心がけることを理解してもらった上で、
1、【新人研修で習っているはずの「メモを取る」を再度徹底する】いつの間にかメモを取るのを忘れてしまっている方を、現場チエックなどでお見かけします。また筆記用具は用意しているのに、メモ自体はしていないという方も目撃しております。メモはケアレスミスを防ぐとても大事な習慣です。
2、【指示を受けた内容の確認を徹底する】少しでも不安を感じたら、しっかりわかるまで実行すべきことの確認をします。さらに作業の進み具合の確認は、その途中にも入れたり誰かにダブルチェックをお願いするのもよいでしょう。
伝える側の注意点としては、
1、【今からする仕事のゴールが何処であるか、見えるように説明する】具体的にゴールが何であるか見えた上で自分の役割が何であるかを知ると、仕事のモチベーションが上がります。
2、【伝達は、最後までしっかり相手のレベルにあわせて言う】伝える側の理解が曖昧だとA→Aの伝達は出来ません。伝達し終えたら、相手に確認の意味で復唱をしてもらいましょう。
実際にミスが起こったら、必ず振り返りをし、改善点を活字にします。ミスによるマイナスを今後のプラスにできるかどうかは振り返りが的確にできているかで決まります。しっかりと反省することは言うまでもありませんが、その気持ちを引きずり続けても決して良い結果にはなりません。自分が起こしたことで、どれだけ周りに迷惑をかけたかを自覚し、上司が自分の代わりに謝罪のため頭を下げてくれたならその情景もしっかり覚えておきます。【同じミスを二度しない】をマイポリシーにしましょう。