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社員教育・営業

第29講 お申し出者のお宅への訪問対応~その7~

クレーム対応 実践マニュアル

【15】交換品は、引き上げる現品と同じものか、同等金額のものを

さらに、手土産品と同時にお持ちしなければならないのは、交換品。
3現主義の徹底を行おうとすると、問題の商品をお申し出者の手元から、会社側へ移動していただく
ことになりますが、その商品はそもそもお申し出者が○○円を払って、購入したものですから、
つまりお申し出者の持ち物を取り上げるわけですから、必ず○○円に相当するものをお返ししたり、
お貸ししたりする作業が必要です。

つまり、交換品や代替品をお持ちしなければならないことは躊躇の余地はありません。

最適なのは、お買い上げになって問題になっている商品と同品が会社側から言えば理想的ですが、
"また同じ商品で同じような嫌な思いをしたくない"というお声も理解できないわけではありませんので、
この場合は同じ金額の、別商品ということも正しい選択だといえます。

さらには、「あなたの会社の製品は二度と見たくないから、あなたの会社のもので交換されたくない」
というお声が出る場合もありますので、この場合は、かたくなに自社製品にこだわることは賢明ではありません。
ただ、問題の商品と同じ金額相当のものであることは揺るがないでください。

 

【16】確実な買い物履歴がつかめないなら現金での交換・お詫びはダメ

さらには「どこの会社のものであれ、品物での交換には応じない。
返金してください」というお声が出る場合もあります。

基本的にはお申し出者に金銭対応をすることは、めったにありません。
なぜなら、不当要求をするクレーマーの活動を助長する危険性が高いからです。

これについては、私にも思い出すだけで悔しい体験があります。

「焼き菓子をたくさん人からもらいました。そのうちのフルーツケーキが粉々に砕けていて
食べられるものではない。すぐに来なさい」ということで急いでお伺いしたところ、
賞味期限が切れて袋の中で粉々になっているフルーツケーキを10袋差し出されました。
そこでいつもどおり、同じ商品で正常なものを10個お渡ししようとしたところ、
「気持ち悪くてもう食べたくないので、お金で返してください」と言われ、1200円をお渡しして会社に戻りました。
いただきものなので、いつ、どこの販売店で販売されたものかはまったくつかめず、
送り主様にご連絡をつけてそれらのことをお伺いしようとも考えましたが、
当のお申し出者がそれは困るとのことでもありましたので、私としては躊躇なく返金に応じました。

ところが、問題のフルーツケーキをいろいろな方法で追跡し、いろいろな角度から調べたところ、
どうもこのフルーツケーキは、販売店が賞味期限が切れたために販売不可能となり、
店頭のゴミ箱に廃棄処分として捨て置いていたものを拾い、自分が正当な消費者の
ひとりのような顔をして私に申し出た可能性がたいへん高くなりました。

つまり、あのクレーマーは、拾ったものを1200円の現金に換えることに成功したのです。
ん~~思い出すたびに腹立たしい。あのクレーマーも、自分の愚かさも。
もっと、いただいたお相手のことを追跡すればよかった~!!

このようなことがあってからは、現品のあるなしだけでなく、お買い上げいただいた証拠、
たとえばレシート、領収書、保証書、販売店舗への問い合わせによる確認などにより、
不具合の原因の白黒はさておき、このお申し出者が確かにお買い上げになったことが
認識できない場合には、金銭のお渡しは一切やめることにしました。

ただし、お買い上げいただいている履歴や軌跡が残っているのであれば、
交換対応にあたる返金はかたくなにお断りはしなくても良しとしています。

まとめますと、確かにお買い上げくださったことが認識できない方には、
絶対に金銭は提供せずに品物で!
ということです。


                                       中村友妃子          


【出所・参考文献】
『クレーム対応のプロが教える“最善の話し方”』(青春出版社刊)

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