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製造業

第261号 節電が自動的に成功するコツ

柿内幸夫─社長のための現場改善

 皆さん、こんにちは。今回も私の著書「改善の急所101項」から1項を紹介し、実践編として実例を挙げます。

【急所61】電気は、消すより消えるようにしろ。(144頁)
 
 7月になりました。待ちに待った夏の到来です!夏と言えば…、と考えると楽しいことがいっぱい思い浮かぶのですが、必ずしも楽しくないことも少しはあります。例えば節電、今年も間違いなく必要でしょう。そこで今回は節電を取り上げた文章を使ってご説明します。
 
 夏に限らず、節電は年間を通じた工場のコストダウン活動の、大きな目玉の一つです。電気代を節約するために、照明を間引いたり、昼休みに一斉消灯をしている工場を多く見かけます。そして、特に夏はエアコンも一日中使いますし、加えて全国高校野球の時間には日本中のほとんどすべてのテレビが一斉に電力消費をしますから、停電の可能性も考えなければなりません。
 
 そこで、「人がいないところの照明は、こまめに消そう」と号令がかかって、自分が最後の人となって現場を出る時には、照明を消すルールができ上がります。とはいえ、このようなルールは決して珍しくなくありませんが、これが実際の現場において、本当に効果を生んでいるのかを見てみると、必ずしもうまくいってないことが多いのです。
 
 例えば、小さな会議室の電気を消すということなら難しくありません。しかし、製造の現場で自分が最後の人だろうと思って現場の電気を消したところ、見えないところに人がいて悲鳴があがったり、あるいは大声で怒鳴られたという経験を持つ方はけっこういると思います。廊下や階段の電気を消してしまったものの、その後に来た人が暗くてスイッチの場所が分からないので、電気をつけられず危険な思いをすることもあるでしょう。
 
 私の友人は、トイレの個室の中にいた時に電気を消されてしまったのですが、あまりに突然だったため声を出すタイミングを失ってしまい、真っ暗な中で用を足したのですが、とても難しかったと言っていました。もし一回でもそういう経験をされた人は、二度と電気を消さなくなります。危険だからです。
 
 もちろん電気でも水でもムダに使うのは論外ですが、人間の意識による努力のみに頼った節約やコストダウンを実現しようとした場合、ある一定以上の要求レベルに達すると品質の劣化や事故に結びつくことがあるのです。挙げている事例は、まさにこのことに該当するでしょう。「電気を消せ」ということは簡単な指示に思えるかもしれませんが、安全を前提に確実にやろうとするととても難しいことなのだと分かります。
 
 ではどうするか?私は表題に掲げた「電気が消えるようにする」ことだと思います。別の言い方をすれば「自動化」ということですが、以前ではとても難しく高価であった自動消灯が簡単で安価になってきています。もちろんすべての場所に適用できるわけではないですが、かなりのところで適用できると思います。
 
 近年はセンサーの価格が急激に下がってきています。ちょっと前だったら数百万円したものが、今では数万円で買えるということは珍しくありません。例えば「センサー付ライト」をネットで調べると、1000円以下の商品がダーッと出てきます。
 
 これから節電の対策を立てる会社も多いと思いますが、すべてを人の意識に頼る号令は危険です。あらゆる可能性を考えて是非とも効果の大きい対策を実行して頂きたいと思います。安全とのバランスをみながら、より一層の節電を心がけていきましょう!

 

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copyright ゆきち先生 http://yukichisensei.com/

 

※柿内先生に質問のある方は、なんでも結構ですので下記にお寄せください。etsuko@jmca.net 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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